第7話 ダンジョンへ since1997

魔法が使えなくなった錬は魔法の鍛錬等は全く意味をなさなくなってしまった。

そんな中で錬は自分自身の力を上げる為、体を鍛えることにした。

体力をつけ、自分なりに瞬発力や体術などに磨きをかけていた。

退院から三か月が経過したその日、錬はふとある事を思いつく。

天照ほど大きな力をもつ神があと5回呼び出すことができるなら近場のダンジョンを攻略できるのではないかと…。

そんな訳でダンジョンの入り口に行くと、見たことのある青年3人がたたずんでいた。



??「おや?君は確か…」

錬「あれ?病院にも来ていた人だ…」

??「そうか、自己紹介がまだだったな。俺は名護徹なご とおる。魔皇の4回生だ。」


リーダーっぽい感じの青年が自己紹介を行う。


??「次、僕だね。僕の名前は須藤尊すどう たける。徹と同じく魔皇の4回生」


優し気な雰囲気を漂わせる青年が自己紹介を行う。


??「最後は俺か…。俺はこの2人と同じく魔皇の4回生。名前は逢魔昴おうま すばる。よろしくな!」


最後に自己紹介したのがこの中でも体格が良く筋肉質と言っても過言ではない感じの青年であった。


徹「君の名前は信条錬くんだったね。よく覚えてるよ。ベヒモスを倒したんだからね」

錬「…」

尊「そんなに警戒しなくて大丈夫だよ。表向きは僕らが倒したことになってるからね」

昴「このことは俺ら3人とお前さんの幼馴染の女の子とお前さんしか知らないことだ」


矢継ぎ早に話してくる3人…このころはまだ学生だったが、その能力の高さから日本政府公認をもらうだけでなく天皇家からも称号をもらい後に3賢者等と呼ばれる。この後に開催された魔術師によるオリンピックなるものでは好成績を収めたとかで世界からも注目されることになる。



錬「それで、お兄さん達はここで何を?」



3人は一瞬、躊躇ちゅうちょするような表情をみせるが、顔を見合わせ頷き合う。


徹「実は…」



徹の話によると3人はダンジョンの調査に来ていたが前回はベヒモス戦で大きく消耗したため奥深くまでは潜れなかったという。

前回ベヒモスを弱らせることはできたものの完全に倒すまではいかなかったこともあり、前の反省も込めてしっかりと準備をして望みたいとのことだった。


錬「それで、これから入るつもりだったんですか?」

尊「そうだったんだけど、丁度君が来たからね」

昴「丁度いいからベヒモスを倒したお前さんの実力も借りたくてな…」

徹「恥を忍んでお願いしたい」



頭を下げる3人に錬は少し困ったように話し出す。


錬「ベヒモスを倒したのは自分じゃないんですよね…」


そして錬は3人にベヒモスを倒した時の状況を話したのだった。


徹「なるほど…契約をね…」

尊「それじゃ、神レベルと契約結んだのならこれからどんな使い魔とも契約結べないんじゃ…」

錬「あ…それで、使い魔契約できなかったのか…」


先日の使い魔契約のことを思い出す錬。

そして、今日ここに来た経緯も話す。


錬「まぁ、そんな感じでして。それで今日その力を使ってここを攻略してみようかなと思いまして」

徹「1人でか?無茶すぎる…」

昴「だが、神クラスの契約が簡単に…」



昴がそう言ったのち直ぐに錬の呼びかけに応じて前に天照が現れる。

それに驚く3人。


“随分と早い呼び出しじゃな?”

錬「実はお願いがあって。ここを攻略したいから力を貸して欲しいんだ!」

“ほぅ…ここを…丁度良い。私もここの奥に用事があったのだ”

錬「それじゃ…?」

“いいだろう。力を貸そうではないか。で、この小童共は?”



そんなこんなで錬は天照へ3人のことも説明し、4人+1神でダンジョン攻略することになったのだった。



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