作戦会議→行動
とはいえ、その説は眉唾だと思う。稀に内海に入り込んでしまうサンマもいるだろうけれど、三馬でサンマが名物だなんて話は聞いたことがない。それにサンマなんてご馳走、Chi=vaの
チーバ神とかいう印度由来の恐ろしい犬の頭の神様がいるとかいないとか……恐ろしい。恐ろしいけれど、とりあえずいまはChi=vaのことはどうでもいい。
「とりあえずシールド外だろう——腹部? 胸部かな? ランチャーで狙ったとして。そしてそれが効いたとして、よ? いまは同一個体となっている無人兵器が、単に分裂するだけ、とかあると思う?」
「ありそうな話ですねえ」
モヒカンくんがうなずきながら、
「そもそも数発当てたところでそこまで破壊できかもわからないですけど」
「そもそもさ」とメイ。「シールド持ちはほんとに一機だけなのか?」
「あーやめてー! 考えたくない可能性挙げるのやめてー!」
「おまえ、普段はありえない可能性までも考慮しろとかいってるじゃないか! それでこれまでやってきたんだろ、あたし達は」
「そうよ、そのとおりよ……」
シュンとした私に、メイが目許を緩めた。
「とかいって、ほんとは考えてるんだろ? どうすべきか」
私は頭を掻きむしった。
そうなのだ、シールド打ち消しが不可能と決まった時点で、結局これしかないだろう、というのはわかっていた。けれど。
「ねえ、アキラ? あなた、ここの
「え、なんでだよ⁉︎」
「
アキラはモヒカンくんと目を見合わせて、次の瞬間、吹き出した。
「なんだよ、キリング・シスターってのも大したことねえのな。そんなお粗末な情報網でやってけるのか?」
む。こいつ、立ち位置でころころ態度変えるタイプか。お子ちゃまだな。
「そんなお粗末な情報しかなくて観光気分で
「そっか。で、ここの出なの、あなたたちは」
ふたりは言葉に詰まった。
「案外、アキラがここの
「ボクです」
モヒカンくんが手を挙げた。
「それはボクです」
「バカ、おまえ、余計なこというなっ!」
私は瞬間目を丸くしたが、それからにんまり笑った。
「まあ、ちょっと読みが外れたけど、方向性や良し。んじゃあ、ちょっと案内してもらいましょうか!」
「え、どこへ」
メイも含めて三人が
「そんなの
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