第16話 埋もれた
ドアが開いた、と思ったら一人でに動き出した。
それはなぜ?
答えは簡単。
部屋の中にある物が扉によりかかっていたためだ。
直後勢いよくドアが開く。
そして、部屋から流れ出る何か。
頭の上から、色々なものが降ってきた。
「えっ? きゃああああ」
どさどさどさどさっ。
と、すごい勢いで部屋の中にあった……クッションやら本やら筆記具やらなにやらが、私の上になだれこんできた。
埋もれてしまう。
いや、一時的に埋まった。
私はそれらをかきわけて、顔をだし保険医に抗議する。
「ちょっと、なんですかこれ!?」
すると、保険医は「悪戯成功」みたいな顔して。子供みたいに笑っているのだった。
「あははは、本当にひっかかった。エルンさんは、子供みたいでかわいいね」
子供はそっちの方!
私はわちゃわちゃした品物をひっしでかきわけて、その山から脱出する。
肩で息をしながら、保険医を睨みつけるのだが、相手に効いているようには見えなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます