猫(エロ)(おススメ度★)
20代の頃出会った人で、今でも時々思い出す人がいる。
面食いでアイドルの追っかけをやっていた。
見た目はオタクっぽくて、眼鏡を掛けていた。
中肉中背。外見的には普通だけど、自分のことをイケメンだと思っていたようだった。
単刀直入には聞けないけど、恋人いない歴=年齢だろうと思う。
必死に婚活をしていて、お見合いサイトに登録もしていたらしい。申し込んでもデートに漕ぎつけたことはないということだった。料理教室に通ったり、女性が多そうな社会人向けの講座を取っていたが、出会いはなかったらしい。
あまりモテる感じでもなかったのに、理想が高かった。顔がかわいくないとダメで、瘦せているけど、最低Cカップじゃないとダメだったらしい。あとは、一人暮らしの子や、煙草を吸う子もダメだとか、いろいろ要求があった。そいつは一人っ子だった。普通のサラリーマン家庭で、金持ちというわけじゃない。
別に人のことだからどうでもいいのだが、先日、前の会社の人(男)と飲む機会があった。さえない会社だったけど、人間関係は楽だったと思う。その人は既婚者で子どもがいた。
「俺は〇〇君っていたよね。今もいる?」
「今もいるよ。何で?」
「婚活してたからどうしてるかなと思って」
「ああ、なんかねぇ・・・今は猫飼ってる」
「へえ」
「気持ち悪くてさぁ・・・」
「動物と結婚する人っているし、いいんじゃない?」
「発情期に猫がすり寄って来たから、穴を綿棒でつついたら落ち着いたって、みんながいる前で言ってたりして、気持ち悪いんだよね」
「猫も飼い主選べないからな・・・」
俺は猫が気の毒になった。
「動物を飼ったのも、女の子が猫見たいって言って家に来るかもしれないからだってさ」
「あいつの部屋なんか行かないって」
「実家にいると女の子を呼べないからって、一人暮らし始めちゃってさ・・・」
「すごいなぁ・・・ますます金なくなるのに」
「きっと、猫に舐めさせてるんだってみんな言ってる」
「俺も思った・・・」
俺も実は雌犬を飼っている。
○○君、パートナーにするなら、猫より大型犬がいいよ。そう言いたいが、残念ながら会う機会がない。
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