死の予感(エッセイ)(おススメ度★)
前にテレビで死を知らせる犬というのを見た。
ある老人ホームに犬が飼われていて、その犬は人の死ぬ時期がわかるそうだ。俺が見たのは海外の再現ドラマだったが、似たような話が日本にもあるらしい。不気味な話だと思うが、医師や看護師さんの中には、患者の臭いで死期がわかる人がいるらしい。亡くなる前に独特な臭いと言うのがあるのだろうか。もしそうなら、犬の方がさらに嗅覚が敏感なわけだから、十分にあり得る話だ。
もし、自分にその犬が近づいて来たら・・・。きっと、追い払うか、逃げるだろう。犬が死を教えてくれたとしても、運命から逃げることはできないとしたら・・・。俺は布団を被って寝ると思う。そして、その瞬間を待つ。
人によっては大切な人に電話をかけて、「ありがとう」とか、「愛してる」と伝えるかもしれない。または、持っている金を寄付するとか・・・。好きな人に告白して、すっきりするか。
こういう時に、嫌いな上司に電話をかけて「死ね」とか「呪ってやる」なんて言う人はいないだろう。そんなことに時間を使うのはあまりにももったいないからだ。
人は死期を知らない方がいいと思うのだが、実際に死ぬときは、臨死体験にあるような不思議な経験をして、恐怖を感じないようになっているらしい。恐るべき脳の適応力。それを知ってから、死ぬことへの恐怖が和らいだ。
今日が人生最後の日だったら何をするか・・・。仕事を休んで、子どもと一緒に出掛けるんじゃないかなと思う。
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