偶然(エッセイ)
下記は、今まであったこと、または人から聞いた話。
保険を解約したとたんに病気で入院。
家を買って手付を払った途端に、会社をリストラされた。
ビデオデッキを買ったとたんにテレビが壊れた。
彼女にクリスマスプレゼントを買った途端、振られる。
行列に並んでいたら、自分の目の前で売り切れ。
リカちゃん人形の服を買ったが、リカちゃんをなくしてしまった。
スマホカバーを買ったのに、本体が壊れて使えなくなった。
こういうのは、ショックではあるけど、まだリカバリー可能だ。
一番上の例だが、親の知り合いが、掛け金を払うのがきつくて保険を解約したら、その後、入退院を繰り返すようになったらしい。本人は保険を解約しなかったらよかったなぁと嘆いていたとか。でも、後から考えると、その人は生活保護を受けていたから、医療費はかからなかったはずだ。保険金で得をしたかったけど、できなかったということか。
二番目は、その人が会社からいなくなってしまったから、その後どうしたかわからない。俺はそれを見ていて、無理な住宅ローンは絶対に組まないと心に誓った。多分、いろいろな人の話のネタになっているだろう。
(*実際は住宅ローンか売買契約書に特約などが付いていて、キャンセルできる場合もあるらしい)
四番目の彼女にプレゼントを買った話だが、その人は、結局、母親にあげた。ちょっと若向きのデザインの時計で、ちょっと合わないと思ったらしい。でも、その人は母親に何か買ってあげたことなんかなかったから、すごく喜ばれて、死ぬまでその時計を身に着けていたそうだ。その方が、よほど価値のある金の使い方をしたと思う。
下記のようなケースも聞いたことがある。
もっと辛い。
キャットフードが安かったから大量注文したら、猫がいなくなってしまった。
赤ちゃんが生まれるから、赤ちゃんのグッズを準備したのに、死産してしまった。
体の不自由な母親が暮らせるように、家をリフォームしたら、母親が入院してしまった。
猫はいなくなったのではなく、家族が邪魔に思って人にあげてしまっていた。
母親はアル中で、子どもを育てられる環境ではなかったが、赤ちゃんの方も運命だったのだろうと思う。
介護をするのは、自宅の方がいいとは限らない。
結局、人生は偶然ではなく、必然なのかもしれない。
人の人生は、勝手に何かに導かれて行くものなのだろうという気がする。
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