イケボ(エッセイ)

 オワコンと言われて数年経つYouTubeだけど、いまだに稼げる人はいるらしい。”イケボ”は声が魅力的な男の声のことだ。簡単に言うと、アニメの二枚目みたいな声。俺はアニメ声優に詳しくないけど、最近の声優は顔もイケメンで声もいいという人が増えているみたいだ。今の若い人にとっては、当たり前かもしれないけど、昔は声優さんはやっぱり影の存在だった。


 俺が若い頃は、まだネットが浸透していなかったら、出会い系サイトももちろんなかった。昔はテレクラというのがあってた。多分だけど、イメージとしては電話のある個室ビデオ店みたいなもので、そこで女性から電話がかかって来るのを待つらしい。電話がかかって来たら、普通の会話を楽しんだり、テレフォンセックスなどをやったりする。相手の女性が承諾すれば外で会うこともできるというものだ。周りには女も男もテレクラを利用していた人がいたけど、俺はやらなかった。


 俺の世代では、今の出会い系と同じような感じで、利用している人がいたし、街を歩いていると若い女の子に、ティッシュを配っていたもんだ。


 その他にも、ツーショットダイヤルというのもあって、男性は1分100円の通話料がかかるけど、女性は無料だったらしい。そこで気が合えば実際あってデートという流れになる。


 こういうのを効率よく利用するとしたら、やっぱりイケボだったらいいんだろうなと思う。後は関西弁の人がもてたらしい。何となく面白い人、気さくな人と言うイメージなんだろう。


 俺は残念ながらテレクラやツーショットダイヤルを利用したことがない。

 顔写真がないからやっぱり怖い気がする。会ってみたらとんでもない人が来たらという恐怖で利用できなかった。実際事件もあったと思う。


 その前は、文通というのもあった。

 住所を教え合って手紙をやりとりするなんて、今の時代では考えられない。

 今はGoogleマップで家の写真も見れるから、余計に危ない気がする。

 ネットがない平和な時代の産物だろう。





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