二度あることは三度ある(おススメ度★)
下記はちょっと内容を変えているが、ほぼ実話だ。
俺が40代になってから、3年くらいの間に近所で2回も火事があった。
1件目は会社の近く、2件目は家の近所だ。
どちらも距離にして100メートル以内だった。
同じ通りに面していて、どちらも立ち入り禁止のテープの内側にあったから、かなり近いことがわかるだろう。
しかも、ボヤではない。
これは何かの暗示なのかと思ってしまう。
だから、今住んでいる一戸建ての近くで火災があるのではないかと恐ろしくなる。
火事に遭わないように、家の中に
しかし、木造一戸建ては燃えやすいのかと思ったらそうでもないそうで、鉄骨と比べて崩れ落ちるまでに時間がかかるそうだ。
だから、3階からも逃げられるように、縄梯子を買って備えている。
それから、こういうことがあった。
俺はふと、ある会社の社長のことを思い浮かべていた。
普通は社長というのは忙しいものだが、その人はいつもゴルフや外食ばかりしていた。
俺もよく飯に連れて行ってもらって、普段食えないような高い食事をご馳走してもらったものだった。
しかも、30代の頃には何とパテックフィリップの時計くれたことがあった。
「デパートの外商に勧められて買ったけど、好みじゃないから、2回くらいしかしてない。
君なら若いからつける機会があるだろう」と言うことだった。
本当に人柄のいい人だった。
俺は時計に興味がないし詳しくもないが、その時計は箔付けのためにお客さんの所に行く時によくつけて行っていた。
それで「いい時計してるね」と言われ、お客さんからもらったと答えると「仕事ができるやつ」だと思われる。随分縁起のいい時計だった。
俺は仕事でのやり取りがなくなってからも、毎年年賀状を送ったり、ゴルフに行ったりと交流があったが、ここ15年くらいは疎遠になっていた。
連絡してみようと思っていると、1週間後くらいに、その人の訃報を新聞で見た。
そのひと月後くらいのことだ。
俺はまた別の人のことをふと思い出していた。
そしたら、その1週間後に、その人が亡くなったというニュースがテレビで流れた。
だから、俺はもう「あの人はどうしているかな」と思うのはやめることにしている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます