夜の独り言
うみべあんず
独り言
寝れない夜。
ふと時間を見るともう3時前だった
何してんだ……明日学校だろ……
なんて思いながら
さっき切った電話の画面を見返す
相手は寝落ちててこっちの音がうるさくなるかもしれないと切った電話
起きてくれないかな、なんて少し思いながら
このクソネガティブな頭と心をどう落ち着かせてやろうかと必死に考えている
音楽を聴いていても楽しくない
絵を描くことは出来なくなった
歌も上手く歌えないからイライラする
綺麗なものを見ても心が動かない
悲しいことがあっても泣けない
そんな夜だ。
僕らはそれを虚無と呼んでる
実際虚無ってるからってだけの理由
ネガティブ思考が止まらない
彼に僕は必要ないのではないか
バイト先にだって学校にだってましてや家にだって必要とされてないのではないか
明日も学校、バイト
人と話したくない
彼に迷惑かけてばかりではないか
彼に負担をかけてばかりではないか
彼は僕と一緒にいてほんとに幸せなのだろうか
こんなにもこんなにも愛してくれる相手にそんなことを思う自分なんて死んでしまえばいいのではないか。そんなことを思っている。
寝る前に彼らが言った
消えてくれるなよ
その一言だけが残って妙に虚しい
その声は今は聞こえず恐らく電話を繋いでいたならすやすや寝息が聞こえていたかもしれない。
こんなに涙でぐちゃぐちゃで呼吸の荒れた僕の音など聞かせずに済んだのだからまぁいいかなど考えながら布団にくるまって涙を止めようと必死になる。
何故泣いているのか
何がそんなに悲しいのか
まるで分からないのに涙は止まらないし
恐怖心が消える訳でもない。
むしろ募ってくばかりで
近頃人の目が見れなくなっていること
はっきり喋れなくなっていること
作り笑いが増えていること
作り笑いですら上手くできないことが増えているのもわかってる。
バイト先にきたお客さんも、
大学の友人も、先生も、
街ですれ違う人だって怖くて仕方がない
吐きそうになる
意識を失って倒れることが出来たならどれだけ楽だろう
なんて、馬鹿なことを考える。
今僕は全てが怖く感じている。彼を除いて。
いつかは嫌われるんだろうか
いつかは離れ離れになるんだろうか
そんな恐怖は常に付きまとうが。
ただただ怖い。
その一言だった。
暗い暗いトンネルに入ってくような
海の中に沈んでいくような
息が苦しくなって
身体中に虫が這いずり回って
心臓を何度も締め付けられる
そんな感覚
ふと外を見ると少し明るかった。
見ればもう3時半をすぎていた。
高校時代の
友人からのレイプ未遂
ネット友達からの性的暴行
彼氏からのハラスメント
高校時代から性行為の時にコンドームをつける人が少なかった。
4人中1人だけだったと思う。
レイプするのにゴムをするもクソもなかったのかもしれない。首を絞めて殺そうとさえできる相手を気遣うやつなんて居なかったのかもしれない。
あいつらのおかげで僕の感性はすごく歪み、醜いものになった。
そんな汚い僕でも愛してくれる彼はとても優しいと思う。もし君と結婚できるならどれだけいいだろうって考えたりしながらも、自分のせいでこれからどれだけの迷惑をかけるだろうかとか考えてまた涙が止まらなくなる。
そろそろ意識は落ちてくれるだろうか
早くこの負の連鎖から逃げてしまいたい
そのためなら死んでもいい。
なんて考えながらまた寝れない夜を過ごすのだろう。
このクソみたいな人間を早く消してくれ神様。
できるだけみんなが諦めの着く形で。
さて、ここまで来たら分かるだろう。
底の無い永遠の暗闇に
あとは堕ちるだけ。
夜の独り言 うみべあんず @tukimi_anzu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
溶ける感情流れる雨音/うみべあんず
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 2話
泥酔日和/酒呑み
★12 エッセイ・ノンフィクション 連載中 5話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます