第41話 浮気偽造の罪は重い その3(おしらせ付き)
わざわざ「監視カメラで撮影された映像かどうか」を確認する俺の意図に気付けない邦彦は。
「ていうかさ、そんなのどうでもいいだろ?」
逆ギレしかけつつこちらに聞いてきた。
それが自分の首を絞めているということに気づかず。
「関係ないならわざわざ聞いたりはしないさ」
「はあ?」
何言ってんだ、という表情を見せる邦彦。
一方ちとせは俺の意図に気づいたようで。
「ふふっ。やっぱり政信って遠慮しないときは意地悪さんだね。それと前から思ってたけど、本当に小林っておバカさんだね。その頭の中に何詰めてんの?脳みそじゃなくてお味噌?それとも綿?」
俺のことを意地悪といいながら、俺よりも邦彦をいじっていくちとせ。
当然そんなことを言われれば邦彦がブチギレるのは当然。
あいつのことだ、逆ギレすることくらい余裕で予想できる。
案の定キレたので。
「ちとせぇ!てめぇもう1回言ってみr――」
「そこの犯罪者は1回黙れ」
即座に切り返す。
人の彼女を呼び捨てにされて、あまつさえ手をあげようとしてるやつに対し、誰が情けなぞかけるものか。
「……なん、だと?」
「犯罪者は大人しく黙ってそこで座ってろって言ったんだよ、ボケナス」
容赦のよの字もない返答に押し黙る邦彦。
「いいか、もし100%お前が出してきた動画が事実で、浮気の証拠だったとしてもその動画を入手した手段は明確な犯罪行為なんだよ。そのくらいわからないのか?」
「どういうことだよ?」
「お前らが仕掛けたカメラで撮影したんじゃなくて、学校の防犯カメラに捉えられた映像なんだろ?そもそも防犯カメラの映像って見られるのって学校の教員とか生徒ですら無理なのに、生徒でもなんでもない人がなんで手に入れてるの?」
「それは、だって、俺そつgy――」
「バーカ。退学処分にされたゴミカスが何を言ってるんだよ。お前の場合はただの”元生徒”だろ?在籍する生徒ですら見られないのに、今や赤の他人となったお前らが見られるわけ無いだろ。それでもなおこれは学校の防犯カメラの映像だと言い張るのか?」
「それは本当のことだからな。ちゃんと学校に入って入手したんだから」
「そうか。じゃあ今すぐ警察に突き出してやろうじゃないか」
「はあ?なんで警察が出てくるんだよ?」
自分の犯した罪に気づいていないとか、もうイライラさせる要素しか無いなと思った瞬間。
「何言ってるの?あんた犯罪者だよ、それ。だって不法侵入じゃん。そんなこともわかんないわけ?ああ、分かるわけ無いか。頭の中に脳みそが入ってないおバカさんだもんね」
いつもよりも煽っていく(=超機嫌悪い)ちとせだった。
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ご報告
昨年4月より連載しているこの作品ですが、あと2話で通算100話に到達します!
というわけで、100話記念に読者の皆様から書いてほしいシチュエーションを募集します。
基本的に全て書くつもりですので、ぜひ皆様下のコメントにてどしどし書いてください。
そしてここまで読んでいただいた皆さん、本当にありがとうございます。
本編はまもなく復讐が終わり、今後は新たな展開へと進んでいく予定です。
ますます波乱万丈な日常を送る政信たちをぜひ応援していただけると大変うれしく思います。
東権海
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