第9話 私と子供産んでください

「私と子供産んでください」この言葉が現世での流行語なのかと思うくらいに聞く

きっと誰でもいいんだろう達也は思いながらワニを捌いていた、カンダー村に行く道中だ、一週間探し回ってもカンダー村はなくそろそろワニも飽きてきたので刺し身にしている最中だった、最近はワニより蛇のほうが美味しいと思うようになってきたのは主食をワニにしているせいだろうか、カエルを食べないのはカエルが仲間にいるから食べないだけで仲間に居なければカエルを捕まえて食べたいと思うほどワニを食べ飽きた。


「なんか違う食べ物ないのか」


「私食べる??」とリリックがいうのでなんの冗談かと思ったら「私のこと食べたことあるじゃん」と言われやっぱり指名の菜々ちゃんかと思ったが体型が違うと思いなおした。


「3年指名してたのに覚えてないの??」


3年??そんなに指名してたのはゆずちゃんしか居なかった。ゆずちゃんが死んだという話は聞いたことなかった。


「達也くんの指名が切れた後の変な客に捕まって殺されたのよ、そうしたら妖刀使いになってたのよ」

「だから私の子供産んでよ」


「だからの使い道間違えてるし!それ言われると俺がきょどるの知ってるから楽しんでるんでしょ」


「もちろんよ、私はリリックで通ってるから間違えてもゆずちゃんなんて言わないでよ」


「わかった」


こんなことがあるのかと達也は思った、こんな所で知り合い?にあうとは思わなかった。まさか指名していた子が僕よりも先に現世に来ていたのはビックリした。

そして妖刀使いでめっちゃ強い、そんな子を指名してたんだなと思い返していたらカエルが煙がたっている街を発見した。多分それがカンダー村だろうと思い達也達は煙をもとに向かったがなかなかつかない、歩いて6時間後やっとついたのがカンダー村だった。カンダー村は村の真ん中に川が流れてる街だった。


村長のヨツメさんに挨拶をして近況を聞いた、この街は作物が盛んでキチパチの魔物がやってくるという、キチパチは雑食で人間も作物も食べてしまうから厄介でそれが3匹もいるという、達也は「カエルも食べますか?」と村長に聞いたらカエルから頭を叩かれた。結構痛くて達也は泣きそうになっていた。「男はないたらかっこ悪い」と呪文を何回か唱えた。


キチパチが訪れるまでヨツメの自宅を借りた。

「私の子供産んでよ」とリリックに言われドギマギし達也は眠れなかった。


リリックは冗談半分、本気半分で言っていた、こんな所で知り合いに会ったんだ、もうこれは運命でしかないだろうとリリックは思い達也に「私の子供産んでよ」と言ってみたが、達也はそんな人ではない、前世でも本番交渉をしてきたことがない、ガチガチの素人童貞だったということを思い出した。


リリックはニヤニヤしながら達也に抱きついた。

「なにするんですかーーーー」といって夜中に何処かに逃げていってしまった。

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