片腕を失くした女性と、その彼女を「お姉ちゃん」と呼び慕う少女の、物悲しくも優しいとある一夜のお話。 女性が少女に寝物語を聞かせるお話で、つまりその寝物語自体が実質的な本編です。 そのため、とても童話的でありながら、しかしただマイルドで優しいばかりではないところが胸に沁みました。 全体的にはきっと悲しく寂しいお話のはず。 だけど、それでも最後は「めでたし、めでたし」と終わってくれる、その納得感が嬉しい掌編でした。 タイトルが好きです。