死と恋の残り香漂う、青夏の物語。

素晴らしく洗練された短編でした。
純粋に心を動かされました。
なぜこんなにも秀逸で人の心を掴む小説のレビューがまだ書かれていないのか、というくらいその魅力にあてられました。
とにかく人物やテーマに生命が吹き込まれているように感じました。
ミステリアスでいて、恋愛と死を上手く絡めることのできる手腕に驚きました。
これは私の主観なのですが、どことなく青春時代に何かを忘れてきてしまった、あるいは置いてきてしまった、というような後悔の想いを強く感じました。
そこに、大きな魅力を感じました。
僭越ながら、新作の投稿を勝手に期待しております。

このレビューの作品

残夏