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どうやってもこのピンチを乗り越えられそうにない。もはや打つ手なしか……。
――っ!? いや、待てよ?
僕にも出来ることが、まだ残ってるじゃないか! ダメで元々、試してみる価値はある!
「…………」
僕は丸腰のまま、モンスターの前に歩み出た。
そして大きく深呼吸――。
心が落ち着いたところで慈しみと親しみの気持ちを胸に抱きつつ、真っ直ぐにモンスターを見つめる。
『お願いだ、こっちに来ないでくれ。僕は戦いたくない。キミに危害は加えない。だから立ち去ってくれ……』
僕はモンスターに向かって想いを念じた。例の不思議な意思疎通の力を使おうというわけだ。
相手が獣や虫ならこれで去っていってくれるはず。もちろん、モンスターであるコイツには僕の想いが伝わらないかもしれないけど……。
事実、幼いころにたまたまモンスターと遭遇してしまったことがあって、その時に試したんだけど効果はなかった。以後はモンスターに対して念じたことはない。
まぁ、なぜかモンスターと出会ったのはそれっきりで、そもそもその機会がなかったということもあるけどね……。
ただ、もしあの時と比べて意思疎通に関わる僕の能力が上がっているなら、効果が出る可能性はゼロじゃない。その能力の正体は分からないし、そうしたものが存在している自覚もないけどやってみる価値はある。
というか、これは僕に残された最後の悪あがき。ほかに出来ることなんてない。やるだけやって、あとは運命に身を任せるだけだ。
「ゴァアアアアアアアアァ!」
耳をつんざくようなモンスターの咆哮。目の前にヤツの拳が迫るッ!
――ここでダイス判定。六面ダイスを二個振ろう。数値の合計は?
●7以上……→20へ
https://kakuyomu.jp/works/16816927862192814506/episodes/16816927862194072447
●6以下……→3へ
https://kakuyomu.jp/works/16816927862192814506/episodes/16816927862193427498
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