★シーン5:UGNのエージェントたち(PC②,④)

〇解説

 それぞれ“悪豚”を追うUGNのエージェントたち。西側エリアを捜索していた時、PC②は“貪食”と出会います。しかし、彼女の詳細な情報をPCは持っていません。走り去る彼女を呼び止める理由はありませんでした。“貪食”を見送っていたPC②を木戸綾香が発見します。こうしてようやく、UGNエージェントたちが集結するのでした。

 PC②とPC④とが接点を持つシーン。木戸綾香がPC②を見つける場所は、こだわりがなければパーク南側です。ロールプレイによっては適宜、場所を変えてください。


○描写1

 『夢の国』へ入って、“悪豚”の手がかりを探していたPC②。


※ここでPC④は〈知覚〉7の判定を行なう。成功すると、薬品のようなにおいがパーク全体を包んでいることに気付く。


 時間が経つにつれ、ゲートから入ってくる人、ホテルから出てくる人など来園客は増えていく。

 そうした客たちを避けながら、調査するも、芳しいとは言えない。パーク西側付近。ふと立ち止まった拍子に、誰かがにPC②にぶつかってきた。


 「…すみません、急いで、いました」


 それは色白で黄色いドレスを着た、中学生ぐらいの少女だった。西側はつぎはぎマスコットたちがテーマの場所。コスプレか、もしくはキャストの一人と予想できた。


※以下セリフ

 「これから、パレード、なんです」

 「私は、この世界の、主。プリンセスだと、ジローが言って、いました」

 「良ければ、あなたも。パレード、見て、ください。幸せな気持ちに、なれるって、評判、です」

 「それでは。ご迷惑を、おかけしました」


 そう言って少女はスタッフ専用の扉に消えていくのだった。


▶引きとめる

 「邪魔は、だめ、ですよ?」


 少しだけ振り向いた少女が言うと同時。PC②の体がほとんど動かなくなる。オーヴァードであるPC②の動きを制限してみせた彼女。

 それは間違いなく、彼女もオーヴァードである証だった。




〇描写2

 FH“悪豚”の手がかりを追って『夢の国』へとやってきたPC④と木戸綾香。


※ここでPC④は〈知覚〉7の判定を行なう。成功すると、薬品のようなにおいがパーク全体を包んでいることに気付く。


 最初こそ奇天烈な着ぐるみや、渡されたパンフレットを警戒していたが、差し当たっての脅威はなさそうだと先輩エージェントである木戸綾香は判断していた。

 広いパーク内。軽く一通り見て回ったが、この遊園地がおかしな空間にあること以外は、異常はない。

 手分けして、FHの手がかりを追おうという時。木戸綾香がPC②を見つけるのだった。


 「おや…? すまない。もしかしてUGNの関係者ではないだろうか?」


 木戸綾香がPC②に話しかける。UGNという単語を使っている時点で彼女も、同業者だと分かるだろう。


 「良かった、合っていたようだな。私は木戸綾香。出原…“悪豚”を追って、後輩と二人でここに来ている」


 後輩と言ったあたりでPC④に目配せをする。自己紹介を促しているようだった。


※以下セリフ

 「私はノイマンのシンドロームを持っている。有事に備えて、周辺のエージェントたちの顔と名前ぐらいは憶えているんだ」

 「良ければ協力して事にあたりたい。いいだろうか?」


 PC④に対しては協力者を増やしてもいいか、PC②に対しては協力してくれるかを聞いてくる。

 

 「よし、差し当たって、とりあえずご飯を食べよう。食事を共にするのは、信頼を築くうえで欠かせないからな」


 パーク南側、店舗が立ち並ぶ区域。あなた達が何を食べようか悩んでいると、どこからかファンファーレが聞こえてくる。続いたアナウンスによれば、どうやら昼のパレードがあるようだった。


 「パレード…キャスト含め、大勢人が集まるだろうし、“悪豚”を見つけられるかもしれない。残念だがご飯は少し我慢して、行ってみようか」


 木戸綾香の判断で、あなた達はパレードを見に行くことにした。

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