8 桐生計と天ヶ瀬ルル、初めての……。2(桐生視点)


 しばらくしてルルが浴室から出てきた。


 裸体にバスタオル一枚を巻いただけの姿だ。

 そのタオルの下にルルの生まれたままの姿があるのだと思うと、桐生は興奮で全身が熱くなった。


 特に下半身は痛いほどに張り詰めている。


「どうしたの、計?」

「あ、いえ、その……緊張するなぁ、って」

「私も、だよ」


 ルルからの返事は、桐生にとって意外なものだった。


「えっ、慣れてるのかと……」

「それは、まあ……初めてじゃないけど……でも、あなたと一緒に来るのは初めてだし」


 ルルが言った。

 恥ずかしそうに視線を逸らしながら、


「これから――そういうことをするんだ、って思うと、すごくドキドキする」

「僕もです……」


 上手くできるかなぁ、という不安の方が、どちらかというと大きい。

 失敗して、ルルをがっかりさせたくない……と。


「でも、そういうドキドキを味わえることが嬉しいかな」


 ルルが微笑んだ。


「計と一緒にいると、いろんなことにドキドキするの。初めてじゃないことでも……初めてみたいに感じる……」

「ルル先輩――」

「ねえ、キスして」


 ルルが唇を突き出した。

 彼女の息遣いが伝わってくる。


「ルル先輩――」

「んっ……」


 桐生はルルと唇を重ねた。

 そのまま彼女の小ぶりな胸を揉みしだく。


「ルル先輩、僕……っ」


 衝動を抑えきれずに右手を胸から、彼女の股間へとずらした。

 ぐちゅっ、という感触が指先に伝わってくる。


(これって……濡れてる……!?)


 エッチな気持ちの高まりなどで、女性のその部分が濡れるというのを知識としては持っていたが、実際に指先で触れると新鮮な驚きと感動があった。


(本当に濡れるんだ……)

「やだな、恥ずかしいよ……」


 ルルは視線を逸らして頬を赤らめた。


 恥じらう顔が可愛すぎて、桐生の理性は一瞬にして崩壊する。


 そのまま彼女に覆いかぶさり、バスタオルをはぎ取り、そして――。


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