第15話 パスカルという少女



 ミレイはその少女へ声をかける。


「大丈夫か? どうしてこんな所で倒れていたんだ」


 気が付いた少女は、ぼうっとした様子で辺りを眺めた。


「貴方が助けてくれたの? ありがとう。でもあれ? 名前しか思い出せない……」


 その少女も、ミレイと同じように記憶喪失らしかった。


 泉で倒れていた少女。


 その少女の名前は、パスカル。


 パスカルは、記憶がないらしかった。


 覚えているのは名前だけのようだ。


 そのため、ミレイはパスカルを巫女の元へ連れていくことになった。


 神殿に向かうと、分かっていたかの様に巫女が出迎えた。


「はじめましてパスカルさん。ここは安全な場所ですよ。大丈夫です」


 巫女は、パスカルに安心させるように微笑みかけて、その場所での生活を約束した。


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