第7話 心配性のルル



 ミレイは力仕事や体力仕事、荒事にかかわる人間だったらしい。


 推測する事しかできないが、それは確実だろうと思われた。


 それをみて、ルルは頼みごとをした。


「それなら、君にやってほしい事がある」


 それは、薬草の採取だった。


 薬草は人里はなれた場所にある事が多い。


 その時、動物や害獣に襲われる事があるので、荒事に向かないルルには簡単には行えなかった。


 しかしルルは、ミレイなら大丈夫だと思った。


 だから試しに、近場での採取を依頼する事になった。


「とりあえず、見間違えがないように図鑑も一緒にもっていってくれ。何かあった時はすぐに逃げるんだ」


 緊急時、動けなくなった場合のためにと、一緒に小さな笛まで渡された。


 心配しすぎだと思った。


 ミレイはなんとなく自分の力を考えて大丈夫だと思ったからだ。


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