魔王子レッドは名探偵になりたい

作者 秋雨千尋

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★★★ Excellent!!!

 舞台は魔界。そこを統べるのは魔王。そして、その魔王の息子、魔王子レッドは人間との混血である。
 偉大なる魔王が恋し、妃に選んだのは美しい人間の女性でした。だが、その王妃は、謎の死を遂げてしまう。
 幼いころに失くした母が残したミステリー小説の山。それを読んで育った魔王子はやがて、自分も母が残したミステリー小説に出てくるような名探偵になって、母の死の謎を解いてやると心の決めるのです。
 と、この設定だけでワクワクしませんか?

 舞台は魔界ですので、魔法は出てくるし、ドラゴンや獣人もふつうにいます。その中でミステリーを展開するのはかなり難しい。
 が、本作では、設定とかアイディアとか、読者へのヒントの提示とかで、ファンタジーなのにミステリーという際どいバランス取りが成されています。
 ミステリーに傾いても退屈だし、ファンタジーに逃げても興ざめになるところを、ぎりぎりのラインで攻めてくる「魔王子レッド」。ミステリーの「あっ」とファンタジーの「おっ」が見事に混在しています。

 こういうジャンル。つぎに流行るかもしれないですね!

★★★ Excellent!!!

”魔王子”と”名探偵”。その一見ミスマッチな題名の裏には魔王子レッドの確かな理由がありました。
孤児院での殺害事件【前編】【後編】ではある子供に出会い、彼との出会いが魔王子レッドへ大きな影響を与えます。
羽の先がぶつかって謝らなかっただけで殺害事件に発展するような魔界において、名探偵になりたい魔王子レッドとその助手が歩む道とは。
比較的さくっと読める中にもしっかりとした展開、ミステリー要素があり読み応えがある、そんな作品です!