解りやしない心
分からない内心
日向は相変わらずそっぽをむき続けていた。学校での必要最低限のコミュニケーションも業務連絡のようにロボットになる。感情を表に出さなくなった。何でこんな事になってしまったのだろうか。今の僕には到底分からない事だ。何に怒って何が気に食わないのか。
とりあえずまあ運が良いのか悪いのか隣の席になってしまったのだから挨拶程度はしとこう。
「おはよう。」
「……。」
日向は本に熱中していた。いや現実逃避といった方が語弊がないだろう。日向は来る日も来る日も本を片手に持っていた。そして気がつけば日向の声を忘れていた程度に寡黙になっていた。感情も言葉も出さないので僕は何でこんな目に、合ってるのかさっぱりだった。たまに目線が、合うけれども冷たい目線で返されるし。僕は日が経つほどにこの現実を受け入れて順応した生活を送れるようになってしまった。できればターニングポイントな前のような友達として関わっていたいが、それは叶わぬ悲しい過去の産物となってしまった。
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