記録No.2 緊急出撃
俺はコクピットに飛び込み、早急に出撃準備を整えている。
「残弾燃料問題なし、スピード・スパイク、発進準備よぉしぃ!」
モニターが光り、エンジンを稼働させ、無線を入れ、叫んだ。
「こちら管制室、ディーコン・ウェイド候補生の発進を許可する、そして、1人の教官として感謝する」
「こちらこそ許可をどうも、リニアカタパルト、遠隔起動!」
カチカチカチッとスイッチを押し、設定を整え、俺は機体を使い、外のレバーを提げた。
即座にビーッ、と警報音がなった後、
「んぐぐぐっ…」
まぁまぁなGが全身にかかった、オーバーシュートほどでは無いが。
この間にちゃんとジェットを吹かし、飛べる速度に持っていく。
「さて…」
そのまま格納庫から斜め上に飛び出した俺は、辺りを見回した。
奇襲部隊と言えど、こちらで把握出来たので、光学迷彩等はないだろう。
ちなみにこのパイロット育成施設は山間部にあり、前線に近いと言えぼ近い場所にある。
つまりこういった事例、攻撃されること自体は案外よくある、だが、緊急出撃とか、そういうことはあまりなかった。
そのため戦場に出ているのは、まだ俺一人だ。
そうこうして数十秒飛んでいる間に、
「ん?アレか!」
空中にどデカい戦艦が浮かんでいるのを見つけた。
奇襲部隊にしてはかなり大きい空中戦艦だった。
「こちらディーコン・ウェイド候補生、敵艦を確認しました、発砲許可を」
「こちらでも確認した、発砲を許可する」
二つ返事に俺は1人頷きを返し、その戦艦の上にすっ飛んでいき、ロックオンした。
敵機は見えない、微妙に違和感だ。
「システムは起こさずに来たから〜…」
俺はとにかく早く出ないとと思い、システムを起動させずにマニュアルコントロールで今飛んでいる。
他の奴らがまだ来てないのはそういうことだ。
そのマニュアルコントロール、いわゆるローカルでブラスターの狙いをつけ、発射。
真っ直ぐに狂いなく青い閃光が戦艦に向かっていき…
「なっ!?」
水風船が割れるような音を立てて弾けた。
正しくはビームウォールによる妨害だ。
これがある場合、ゼロ距離で打つか、格闘、実弾兵器での攻撃、又はその発生ユニットの破壊である。
そして射撃によりこちらの位置が完全に割れたのか、敵戦艦の全砲門がこちらを向いた。
「出力割り振り調整、ブラスター出力を落として推進器に回す……っと」
手早く設定を弄って、操縦桿をがっちりと掴み、
「さぁ、パーティーと行こうじゃねぇか!」
敵艦に向かって急降下を図った。
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