第9話 ケアの、日本語の問題。日本人の、心の問題? 「手伝いましょうか」「手伝いましょう」…。「か」が付くのと付かないのとでは、大違い!

 何度でも考えたい、この言葉。

 「大丈夫ですか?」

 ついつい、そう声がけされると…。

 ついつい、こう返しがち。

 「大丈夫です」

 条件反射?

 本当は、助けてもらいたかったのに?

 コンビニ言葉の、弊害。

 かといって、何も声をかけないわけにもいかない。急に、障害を抱えた方の手を引いたりすれば、驚かせてしまうだけだし。

 誰だって、知らない人に、声もかけられずに手をひっぱられたりすれば、恐怖でしょ。

 声掛けって、難しいんだよ?

 ここで、ブレイク。

 ちょっと、日本語の問題。

 日本人の、心理的な問題。

 「手伝いましょうか」

 こう聞かれると、多くの人が、こう返しやすい。

 「大丈夫です」

 もちろん、すべての人が、そう返すわけじゃないけれど。

 このときの、大丈夫ですの意味は、前に、話題に出した通り。

 でも、こう聞くと、どう?

 「手伝いましょう」

 そう聞くと、反応が、違ってくる。

 やっぱり、全員が全員ではないけれど、こう、返してもらいやすくなるのではないだろうか?

 「あら…。すみませんねえ」

 「おや…。すまないねえ。頼もうか」

 「ありがとうございます」

 「じゃあ、甘えちゃおうかしら?」

 手伝いが、進みやすくなる。手伝いましょうかの言い方って、良い感じ。

 日本語は、不思議だね。

 「手伝いましょうか」

 「手伝いましょう」

 「か」があるとないのとでは、意味合い、気持ち、伝えたいことのニュアンスが違ってくるんじゃないか?

 「手伝いましょうか」のように、「か」がつくと、こんな感じで言われやすい。

 「大丈夫です」

 あ、やんわりと、断られた。

 「か」がつくと、やんわりと断られやすくなるのは、日本人に多い、誰にも迷惑をかけたくない心理が働いてしまうからかな。

 他にも、声がけの問題が、ある。

 他にも…。

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