第17話 処遇
「ナオは行きたい所ないの? 今度行く別荘以外で」
「んー。そうですねぇ。先輩と一緒ならどこでもいいですよ♪」
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そんな会話をしているとナオパパが戻ってきた。
ただ、紅茶を取りに行ったかと思ったら、スティーブさんも居る。
何か相談をしていたのかもしれない。
「ソフトテニス部の顧問についてだが、交代の人が見つかるまでスティーブに代理で行ってもらう事にしようかと思う。それならナオちゃんもまたマネージャーやれるよね?」
「「「えっ!?」」」
「正直、そんな教師を放っておいて、何もしないまま辞めるのはどうかと思うよ。パパは」
「え………でも。お父さん」
その場に沈黙が訪れた………辞めたあと、すぐ戻るって気まづすぎるだろ。俺なら嫌だな。そう思ってたんだが、ナオパパはこう続けた。
「ダイスケ君も、大会だけは出たらどうだい? 結構、いい成績狙えそうなんだろう?」
まぁ、高校最後の大会に心残りが無いと言えば嘘になる。でも、今更だなぁ。と思う。そもそも、内容が内容だっただけにまず親に相談するべきだったんだ。でも、大事にもしたくなかったんだよな。
「スティーブは、まぁテニスの経験は無いが見れば分かる様に体を鍛える事については専門家だ。悪くはないと思うが」
「えぇ、今の給与にプラス手当頂けると言う話でしたし。後任が決まるまでの短期であれば問題ありませんよっ」
そう言って、おもむろにサイドチェストを決めるスティーブさん。出される圧と笑顔が眩しいぜ。でも、あんまり気分が乗らないなぁ。どう答えようかと困って居た所。
「まぁ、部活としてやるのが気まずいっていうなら、私が契約してるテニスコート使う? 付き合いで、契約してるんだがあんまり使ってなくてね。ついでに、私と一緒に汗流してくれるのはどうかな?」
そうして、なぜかナオパパとテニスデート? する事が決まってしまった。
まぁ、体を動かしたり鍛えたいとは思ってたから、いいかな。そう思った。
「それじゃ、私は先輩の専属マネージャーとして一緒にいますね♪」
「兄さん、わたしも行っていいですか? わたしも体動かしたいです。それに相手が必要でしょう?」
どうやら、二人も来るらしい。デート代どうしようかと思ってたが、これなら自分のお金かけずにやれそうだな。そう思ってしまった。なんか、ナオパパのお金でと言うのが気になるが、あまり使ってないと言うなら好意に甘えるのも良いかもしれない。
「そうしたら、私はどうしたら良いですかな? お嬢さんの方についていた方がいい気がしますが?」
「それもそうだな。学校側には、後任探しをさせてとりあえずその顧問は首だな。教師を続けるべきではないだろうし。でも、教師って仕事は潰しが効かないからな」
「それなら、私が副業で働いて居るジムの方ではいかがでしょうか? 同僚には、その旨行って置きますし。毎日、ギリギリまで追い込んで筋肉の素晴らしさが分かれば、更生するでしょう!!」
「なるほど。それはいいかもしれない。キツめにしごいてやってくれ。故障しても構わんぞ。プロがトレーニング中の故障してしまうなんて良くある事だ」
「そうですなっ。故障なんて良くありますなっ!!」
なんで、この二人はプロベースなのかは分からんが、あのクソロリコン教師はマッチョにさせられるらしい。あと、フィットネスジムって、同性が好きな人が一定数いるイメージあるから別の性癖が開発されるかもしれないな。
※イメージです。あくまでイメージです。しかし作者はジムのサウナ入ってる時に、同性からモーションかけられた事があります(俺にそっちの毛は無いんだっ。なぜっ!?)
シックな黒色に統一された部屋の中で、いい年したおっさん同士が、高笑いをしているとなんだかたとっても悪い事をしている気分になってくるな。
しかし、女の娘二人は興味がなさそうだ。好きの反対は無関心とは言うけれど、二人にとってはあのクソロリコン教師がどうなっても気にならないんだろう。
ただ、嫌いな存在が目の前に居なければいい。ただそれだけなんだろうな。女性に嫌われるってのは、キツイなぁ。俺は、そんな風には嫌われたくない。そう思った。
「ねぇ。お父さん。お話するのはいいけれど。紅茶は?」
「あ! スティーブと話してしまって忘れてたっ」
「はぁ、もう何やってんの」
「それでは、私が行って来ますよっ。お話は終わりでしょう?」
そう言いつつ、スティーブさんは颯爽と部屋を出て行った。その後ろ姿はどこか爽やかだった。ああ言う人になりたいな。あそこまでマッチョじゃなくていいけど。
つづく
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あとがき
筋肉は全てを解決する。
クソロリコン教師は、スティーブさんによる強制肉体改造の刑に決まりました。
リアルの話ですが、教師って、問題起こして退職したあとでも、別の県で採用されてたりしてそこでも問題起こしてたりしますからね。
軍隊式で、人格改造されるレベルで追い込んでしまいましょう。
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