ずぶりと4発目 最強になる
「あれっ、生きてる? 俺のスキルって、出した
俺はクレーターの底でそう思った。
慌ててステータスを確認してみる。
――――――――――――――
名前:クリスター LV MAX
年齢:20
魔力:9997/9999
スキル:エネマ LV MAX
――――――――――――――
おー、カンストだ。
ダンジョンのモンスターを一人で倒せばこうなるか。
ドラゴン一頭が見える。
ラスボスか。
ダンジョンコアの爆発に耐えたのだな。
まあやれるだけやってみるか。
近くにあった剣を掴んでドラゴンに斬りかかる。
ドラゴンは吹き飛ばされた。
おっ、レベルMAXの力か。
「ギャオン」
ドラゴンが鳴いて口を開く中に燃え盛る炎が見える。
やれやれ、こんどこそお終いか。
いや、遠距離攻撃なら俺にもある。
「【浣腸!】」
手を組んで人差し指を突き出す。
するとドラゴンが縮んでいき、ゴスロリを着た女子になった。
俺は今のうちだと近寄った。
接近戦なら負ける気がしない。
女の子の背中からはコウモリの羽が出てる。
サキュバスや悪魔に間違われそうだが。
お尻からは爬虫類の尻尾が。
頭からは鹿の角みたいなのが生えている。
区別は十分つくだろう。
本で読んだだけで見た事はないが、竜人がこんなだったと思う。
女の子から、キュルキュルと可愛い音が聞こえる。
「はうっ、嘘! 来てる! なんで!? やだ見ないで」
そう言うと女子はその場にしゃがんだ。
「くぅ、はぁ、はうん。もう少し。大きい。駄目。通らない」
そして、スポンと音がして卵がコロコロと転がった。
「ふぅ。あなた、よくも恥をかかせてくれたわね。産卵は
「ところで卵を放っておいていいのか?」
「あんなのただの無精卵よ。無視して。見ないで。忘れて」
「俺を殺すのか?」
「そのつもりだったけど、その気が無くなったわ」
「でどうするつもりなんだ?」
「あなたについて行くわ」
「何で?」
「ダンジョンに捕まって、イライラが溜まっていたのよ。それがさっきのでスッキリ。卵を産むのがこんなに気持ちいいなんてね。この感覚を知ったらもう元には戻れない」
「俺の仲間って事でいいんだな」
「ええ」
ドラゴンが仲間になった。
「俺はクリスター。君は」
「シュリン・クよ」
さて、街まではシュリンに運んでもらえば良いだろう。
その前にやる事がある。
宝箱や財宝の収集だ。
「宝箱や財宝を集めてくれ」
「何で私が」
「もう浣腸してやらないぞ」
「仕方ないわね」
二人して財宝などを集めた。
集めたのは良いが、かさばって仕方ない。
宝箱を開けられないかな。
たぶんトラップが仕掛けられている。
俺に解除する技術はない。
こういう時はスキルに頼る。
宝箱を前に。
「【浣腸!】」
宝箱が小刻みに震えて中の物を吐き出した。
ダンジョンの宝箱も生命体なのだな。
初めて知った。
魔法生物の一種なのか。
確かにメンテナンスを誰がしているのかという話だよな。
ゴーレムの一種かも知れない。
宝箱が開いたのは、スキルレベルMAXのおかげかも知れないが。
なんにせよ、この調子だ。
宝の中に収納袋があったのは助かった。
財宝を入れまくれば、スッキリ片付くだろう。
豪華な剣が一振りあったので、俺は収納しようと手に取った。
「汚い手で触るななの」
「剣が喋った」
「インテリジェンスウェポンという奴よ。生きている剣ね」
シュリンが解説してくれた。
俺は剣を抜こうとして力を込める。
抜けない。
「ふーんなの。ご主人様以外は、抜けないの。ばーか、ばーか」
むっきー、馬鹿にされた。
こうなったら。
「【浣腸!】」
なんと剣が修道服を着た女子になった。
銀髪で非常に美しい顔立ちだ。
神聖なオーラでも出ているようだ。
女の子のおなかからギュルギュルという音がする。
「くっ、我慢なの。我慢なの。くぅなの、はぅなの、くぅ」
女子はお尻を押さえて身悶えしてる。
「我慢は良くないぞ」
「そんな、無理やりなの。出ちゃうの」
女の子は剣の姿に戻り、鞘から剣を捻り出した。
「嘘っ、主人認定されているの。仕方ないの。私は聖剣グリサンゼーマムなの。あなた様は?」
「クリスターだよ。名前が長いな。普段はマムと呼ぼう」
聖剣が仲間になったみたいだ。
剣を鞘に納める。
剣は修道服を着た女の子になった。
「ドラゴンの卵があるの。ご主人様」
「価値があるのか?」
「エリクサーを作れると思う」
シュリンが長いまつ毛を伏せて恥ずかしそうに言った。
「シュリン、毎日1個いけるか?」
「そんな事、マムがいる前で聞かないでよ。もう、恥ずかしいんだから。いけるけど」
「産卵が恥ずかしいのか?」
「ええ、愛の営みなのよ」
そうか。
ドラゴンの感情は分からない。
「さてと、みんなで手早く収納袋に財宝を片付けるぞ」
「なんでドラゴンが、そんな事しないといけないのよ」
「聖剣を何だと思ってるの」
「はいはい、文句を言わない。後ですっきりさせてやるから」
3人で財宝を収納袋に入れ終わった。
辺りはすっかり暗くなっている。
「シュリン、街まで飛んでくれ」
「仕方ないわね」
シュリンがドラゴンの姿に戻る。
こうして、俺は無事街まで戻る事が出来た。
仕事が溜まってるだろうな。
明日になって、ギルドに行くのが恐ろしい。
でも、仲間も増えたし、魔力も増えたし、レベルも上がったし、何とかなるだろう。
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