第27話

1【つか部活入ってたのかおまん】



- 放課後 -



紅葉さん「桜これから部活?」



桜さん「こくこく」




千鳥君「おっ、確か茶道部だっけか?」



桜さん「ちっちっちっ」



紅葉さん「? お茶の部活って言ってたよね?」



桜さん「ん」





桜さん「【エレガンス・ティークラ部】」




紅葉さんと千鳥君「(………怪しすぎる)」









2【あたくしのお気に入りですわよ】




 - エレガンス・ティークラ部



何をする部活かって



良いところのお嬢様が集まってお茶会するだけの部活である





部長【御茶ノ水子】「さて、皆さん集まりましたわね、今宵も各お茶菓子をお持ちで?」



部員女子A「私はベルギー産のチョコクッキーですわ」



部員女子B「私はスウェーデン産のロールケーキですわよ」




御茶ノ水子「あらあら、素敵なお菓子ですわね、桜さんは何かを持ってきてらして?」


  桜さん「うむ」







桜さん「イナゴ」





全員「イナゴ-!!!!!!!?」







3【それが桜さん】





御茶ノ水子「ま…まあ中々センスのあるお菓子ではないかしら?(お菓子?)……それでは各持参したお茶を淹れましょうか」





部員女子A「わたくしはイギリス産のアールグレイですわ」


 部員女子B「わたくしはブラジル産のアッサムですわよ」





御茶ノ水子「……桜さんは勿論お茶をお持ちですわよね」



 桜さん「んむ」



   






桜さん「昆布茶」






御茶ノ水子「ジャパニーズ過ぎんだろ!!!!!!!!!!」





部員女子達「部長言葉遣い!!!!!」







4【お上品に振る舞いたくて】



御茶ノ水子「(くっ、落ち着きなさい御茶ノ水子……どんなときでもエレガンスに振る舞うって自分に誓ったじゃない)



……ごめんなさいね桜さん、ここは基本洋風の物をイメージした部活なの、だからできれば洋菓子とか紅茶とか……」






部員女子A「中々イナゴいけますわね」


部員女子B「佃煮が染みて美味しいですわ~♪」






御茶ノ水子「………ですので和という概念が欲しいならば茶道部に」





桜さん「………」










桜さん「でも部活に居れたの部長じゃん(見た目で)」






御茶ノ水子「ッそうだけど!!!!!!!!!!!!!!!」










5【わたくしも日本人】



部員女子A「昆布茶も中々いけますわね」



部員女子B「ずっと紅茶で飽きてきたから美味しいですわ~♪」



 



御茶ノ水子「飽き!? くっ、このままでは西洋文化への憧れが……」






桜さん「ん」





コト(イナゴと昆布茶を置く音)

 





御茶ノ水子「え……わたくしに?」




桜さん「こくこく」



 


部員女子A「部長もいかがでして?」   




部員女子B「普段食べれなくて美味しいですわよとても♪」






御茶ノ水子「えっ…いや…でも…駄目…駄目よわたくし…エレガンスな西洋美人になる夢が……」







桜さん「美味しいよ?」 

    







御茶ノ水子「ああもうっ!!うめえなあ!!!!!ちくしょおおおおおおお!!!!!!!!!」





- 日本人のサガには勝てなかった -



  

















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