図書室のあなたへ
びっくりさせてごめんなさい。こんな手紙を渡されて、驚いたと思います。私でさえ、手紙を書いていることが信じられません。でも会えなくなる前に、どうしても伝えたかったんです。卒業したら、この学校にはもう来ません。だから、これが最初で最後の手紙です。
いつも図書室で、私を迎えてくれてありがとう。逃げるように駆け込む私に、嫌な顔ひとつせず微笑んでくれてありがとう。私を拒まない場所がある。それがとても嬉しかった。
あなたがいたから、私は学校に通えたんだと思います。あなたのかわいい笑みは、私の癒しで、光でした。
追伸。図書室のぬいぐるみ・ほんちゃんの前でこれを拾った方へ。誰にも言わずに、この手紙を捨ててください。
(300文字)
2022/04/02
第85回お題:紙
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます