#5

「お久しぶり…」

 久々に見た加登かどは、痩せたというかやつれたのか少し影があるように見えた…。

「お久しぶり。どうぞ…」

 相変わらずの笑顔で、ちょっと安心した…。

「会ってちゃんと話そうと思って…」

「うん…」

 いつもは見れる加登の顔が見れない…。

「それで、どうなの…?」

 加登はいつも通り俺を見ているようで、ますます加登を直視出来なくなる…。居た堪れなくなって、窓の外を見る。

「結論から」

「結論から…?」

 少し笑って、いいよ。続けて。と、加登が優しく言うから続けた。

「別れようか…、俺たち…」

「………」

 加登から何も聞こえない。ので、加登の方に顔を向けると。

「………嫌です。嫌に決まってるじゃないですか…」

 あんた、アホなんですか。と、加登は顔を真っ赤にして怒って呆れて泣いていた…。

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