間幕 賢者の書(二)
北の国
ランスロット・セレナ
身長 :177cm
年齢 :1200歳くらい(見た感じ22歳くらい)
誕生日 :11月4日
魔道具 :グレイブ(槍みたいな感じ)
特技 :動物と話せる、掃除
得意魔法:空間転移、氷・水の攻撃魔法
紋章 :右足首の外側
呪文 :フェリクス・アスク
シュカ :薄紫でトゲが鋭く形が綺麗、効能「守護」ほんの少しの加護を与える
好きなこと・もの:甘いもの
嫌いなこと・もの:人から指図されること
得意なこと・もの:生クリーム作り
苦手なこと・もの:素直になること
ランスは魔法舎の森の奥にある泉のほとりの花畑がお気に入り。あのゆったりとした時間が落ち着くのだという。確かにあそこはすごく綺麗だったし、私も気に入った。
珍しく早起きできた日、森の入口近くを散歩していたら綺麗な歌声が聞こえてきた。声を辿ればランスが小鳥たちと一緒に歌っていた。その歌をうさぎとかリスとか鹿とか、他の動物たちが静かに周りで聞いていた。動物たちといるランスはとても優しい表情をしていて、何だかいつもと雰囲気が違っていた。それに、歌がめちゃくちゃうまい。ずっと聞いていたいくらい。
ルイ・スピネル
身長 :179cm
年齢 :2000歳くらい(見た感じ24歳くらい)
誕生日 :1月14日
魔道具 :水晶玉
特技 :未来予知
得意魔法:守護・結界魔法
紋章 :首の左側
呪文 :ヴォクニクスニア
シュカ :真っ白でトゲは短くて鋭い、効能「静寂」揺らぎなく心を安定させる
好きなこと・もの:お茶会
嫌いなこと・もの:退屈な時間
得意なこと・もの:占い(星詠み、夢占い、カード、なんでもあり)
苦手なこと・もの:血
ある日の昼下がり、お茶会に誘われて中庭に出ると豪華なティーセットが準備されていた。スコーンやケーキ、クッキーなどさまざまなお菓子と共に優雅なティーパーティが開かれていた。その場にはアランとキースもいて、終始和やかだったが突然お菓子が動き出して大騒ぎになった。どうやら悪戯を仕掛けていたらしい。「どうじゃ?面白かったじゃろう?」なんて、本当に楽しそうに言うものだから私もつられて笑っていた。本当に、彼とのお茶会は予想できないからドキドキだ。
夜寝る前に談話室でホットミルクを飲んでいると、突然星占いを持ちかけられた。内容は私の恋愛運。私の星座は乙女座だからその運勢を占うのかなと思ったが、その周りにある星の動きや光の強さから運勢を詠み解いていくらしい。ちなみに私の運勢は「近いうちに運命的な出会いをするだろう」だそうだ。よくある文言な気がする。
9月22日
私と瑠輝の誕生日。私はちょうど一年前に瑠輝が消えたように、異世界へと召喚された。私はどうやら賢者らしい。あまり実感はないけれど、確かなのは、ここが私が住んでいた場所とは違うということ。
魔法使いなんて初めて見たけれど、意外とみんな優しそう。
9月24日
新しい魔法使いを召喚するためにの儀式を行った。なんか得体のしれない飲み物を飲まされた。黒い液体で、匂いはない。けれど、飲めば甘くて苦くて酸っぱくて辛くて、さらに追い打ちをかけるような深い苦みと渋みがある。ほんと、カオス。
10月5日
突然、魔法統制管理大臣のリグナが兵を引き連れて魔法舎に攻撃を仕掛けてきた。私が魔法舎を選んだからだろうか。もしそうならみんなに申し訳ない。私のせいで危険な目に合わせてしまった。にもかかわらず、私は何もできないし、そんな私を責めもしない。本当に、魔法使いの彼らは優しい。優しすぎると思う。
10月10日
今度中央の国で大々的に行われるパレードと叙任式、その後のパーティのために用意される衣装の採寸が行われた。担当は西の国の魔法使いで中央の国に店を構える仕立て屋ラルク。少し、いやだいぶ?キャラが濃い。なんか露出高めのデザインばっかり押してくる変な人、という印象だ。
彼の印象は最悪だが、ランスと少し仲良くなれたのはいいことだと思う。彼のお気に入りの場所も教えてもらえて、私のことも知ろうとしてくれて、受け入れてくれて。これからも仲良くなりたいな。もちろん他のみんなとも!
10月12日
昨日、北の精霊アメジリア(以下アメリ)から緊急の知らせが来た。北の神殿で魔力汚染が起きているというものだ。そのせいで北の神殿周りに住んでいる妖精たちも消えかかってしまっているらしい。彼らを助けるために浄化薬を作り、祝祭を行った。
元通りになった神殿はとても神秘的できれいで、妖精たちも楽しそうで安心だ。
ただ、アメリから聞かされた事実は衝撃的だった。私が、月の女神の生まれ変わりだなんて。賢者ということにもまだ実感がないのに、加えて女神とか、信じられない。
まあ月の力が少しずつ覚醒し始めているらしいけど、うーん。やっぱりわからない。
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