音声入力・専門用語編

はじめに

 今回、一般的に放送禁止用語とされる性に関する言葉が文中に出てきます。しかし、それは音声入力と自動変換による結果であり、文中において性的な用語として扱われるものではありません。


 このため、年齢制限タブや性的表現ありなどの制限はこの話及び本作では行いません。悪しからずご了承下さい。


    ◆


 いったん終了していた音声入力のすすめであるが、ある程度ネタもたまって来たので、少しの間だけ再開することにした。


 まず、筆者が現在連載中のエッセイ、『ある環境調査員のメモ』のから、実際の音声入力による執筆の様子を書いてみようと思う。


 例によって宣伝になるが、『ある環境調査員のメモ』は以下のとおりである。


https://kakuyomu.jp/works/1177354054891772621


    ◆


 なお今回、文字数を減らすため本文に音声入力の結果を、ルビとして本来入力・変換したかったものを記した。

 見づらいようでしたらコメントください。やり方を考えます。



 ―― 環境アセスメントにおける昆虫調査というのは通常、昆虫類全市全種を対象として行われる。

 がその結果、小さな現場でもすごい拍手数百種、大きな現場では選手千種をはるかに超える昆虫類が記憶記録される。これらすべてについて講師工事による影響を評価するのは困難、と言うか無理である。

 そこで、確認の中から絶滅危惧種とされるものを選び出し、それらについて講師工事の影響を考察するのだ。正確に言うと、絶滅危惧種というのは実はウソである絶滅のおそれのある生物をランク分けしたものの一部であり、保育所報告書などでは重要性重要種や希少種などと呼ばれる。 ――


 以上、「レッドデータブック -説明編-」より抜粋


 一応、少し校正すれば使用に耐える程度には、専門用語も変換できていると思う。

 逆に専門用語でもないところで、『だが』がなぜか『目が』になったり、『絶滅のおそれのある』が『実はウソである』になったりとおかしな変換が混じる。

 これも滑舌の悪さが原因だろうか。


    ◆


 続いて別の話から。


 ―― 赤とんぼトンボ行っているが減っている

 最近ではそんな話を聞いたという人も少なくないだろう ――


 句点(。)と読点(、)を間違えた。普段正式名で変換していないせいか、時々わからなくなる。


 ―― 一方で、田舎に行けばとんぼトンボなんていくらでも見られる、という人もいるだろう。

 しかし前店……

 あなたの見たその赤とんぼトンボは何という種類であろうかだろうか

 そもそもそれは、本当にとんぼトンボだろうか。 ――


 以上、「赤トンボが減った (前編)」より抜粋


 専門用語、というほどでもないが……『とんぼ』はカタカナで書きたかった。それはまあ、仕方ない。

 少しブランクがあいたら、『…』が「さんてんりーだ」で変換できることを忘れていた。

 基本的にはこちらのミスによる誤変換があるが、これも多少の校正で使えそうである。


    ◆


 さて、ここからが問題の放送禁止用語の話である。


「どうてい」

 ―― 童貞 ――


 やっぱり変換できなかった。


 ちなみに、入力したかったのは『同定どうてい』という言葉である。

 生物学の世界において、同定どうていとは生物の名前を調べ、決定する行為を指す。

 自然環境、主に昆虫類の調査を生業なりわいとする筆者にとって、室内作業の大半を占める重要な作業である。仕事中はもちろん、仕事に関するエッセイを書いていると、頻繁に出てくる単語である。


 これに関しては、『ある環境調査員のメモ』の「同定」の項に少し書いているので、興味のある方は以下をご参照いただきたい。


https://kakuyomu.jp/my/works/1177354054891772621/episodes/1177354054891772915


 なお、上記エッセイでは『どうてい』で変換できる単語は三つ(もうひとつは道程)と書いているが、最近確認してみると中国の地名である『洞庭』と、アニメのキャラクターである『童帝』という言葉が増えていた。

 だけど、文章中ならば文脈により変換可能と思われる。


「どうていする」

 ―― 同定する ――

 変換できた。語尾にするを付けて動詞化できるのは五つの変換候補の中でこれだけなので、文章にするとこれに固定できるのだろう。


「どうていさぎょう」

 ―― 同定作業 ――


 これもなんとかなった。


「どうていいらい」

 ―― 童貞依頼 ――


 あれ?


「どうていけっか」

 ―― 童貞結果 ――


 後ろ二つも同定でないと意味を成さないはずだが、うまく変換できていない。


 一応考察すると、前二つはスマホのメール返信からでもよく使う表現であるのに対し、依頼は受けるのが大半で、こちらから依頼することは少ない、また結果はパソコンから送ることが多い。このため、普段のスマホからの入力頻度に応じて、音声入力の精度に差が生じたのではないか、とも言えなくもない。


    ◆


 前にも書いたが、文章を公開する以上校正は必要不可欠なので、後でしっかり校正すればいい、という程度のものだと思われる。


 ただ、専門用語を変換可能なのは、普段から自分のスマホで専門用語を変換しているため、日本語入力システムが学習したことを音声入力ソフトでも共有しているせいではないか、という説もある。だから、人によっては全く違う結果になるかもしれない。


 ただ、筆者の専門分野を書いたり、長編を執筆したりすれば、学習機能により音声入力も徐々に使いやすくなるのではないかと思われる。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る