まとめ
1.基本的には手入力より早い
場面を思い浮かべながら執筆する場合、パソコンのキーボード入力やスマホのフリック入力よりも音声入力の方が素早く入力できる。脳内の想像に入力の手がついていかないという方は、音声入力も方法の一つとして検討してはいかがだろうか。
2.ある程度まとめて変換した方がよい
普通の文字変換と違い、変換のチャンスは一回のみ。違った文字に変換されてしまうと手動で消去して再入力となる。
単語で入力するよりも、文章を丸ごと変換する方が文脈で判断して適切な単語にしてくれる可能性が高いようだ。途中で一息つくと、そこまでで変換されてしまうので、ある程度まとまって話した方が良い。どの程度が良いかは、自分の会話力や滑舌と相談である。
3.作品の形式によっては不向き
当然オリジナルの単語などはうまく変換できない。専門用語や使用頻度の低い単語なども別のものと認識されることが多い。
そのような言葉があると、その直後の文字列も引きずられてうまく入力・変換ができなくなる可能性がある。
現代物よりファンタジーの方が変換されにくいのではないかとも思ったが、決してそういうわけでもなく、結局言葉の選び方によるのではないだろうか。
4.音声入力でできないこともある
これはツールの種類によると思われる。
例えば、筆者の環境では『』や《》は入力できない。
スペースを入れることもできない。だから文頭の一字下げもできないが、これはカクヨムのツールで後からまとめて処理可能。
調べたかぎり、もっと複雑なことができるツールもあるようだ。結局、何ができる、できないは使いこなすうちに知るしかないだろう。
5.校正を十分に
文章を書く以上、当然校正は必要なので、改めて書くようなことでもないだろうが……。
だが、手入力よりも早くツールが勝手に変換してしまうので、気づかぬうちに間違った変換や不要な変換をされている可能性もある。
推敲と校正は、いつもより多めにするくらいのほうがよいかもしれない。
なお、筆者はスマホから入力し、保存したものをパソコンから開いて再確認、校正している。パソコンの方が一度に表示される文字数が多く、段落の並び替えなどもやりやすいからである。ただ、スマホの画面を開きっぱなしにしていて、校正前のものをうっかり上書き保存してしまったことがあるので、作業が終わって入れ替えの際には保存して閉じたのを確認していただきたい。
6.作業場所には注意
当然ながら音声入力は発声が必要なため、入力作業のできる場所は限られる。
たいていは自室だろうか。スマホからの文字入力ならば、通勤途中の電車の中や、外出先の公園や飲食店でも十分可能であるが、音声入力はそうはいかない。
周囲に迷惑だし、何より恥ずかしい。
ただ、スマホを使うならば、通話の要領で口を寄せて話せばある程度小さい声でも入力可能であることは確認した。
ただ、公共の場で実践して、喫茶店や電車から追い出されたり、隣室から苦情が出たりしても責任は負いかねますのでご注意いただきたい。
7.言葉を選ぶ
文脈上紛らわしい言葉のないものや、似た発音の言葉のないもの、発音しやすいものなど、言葉を選ぶと変換の確実性が上がるように思えた。
ただ、使われる頻度の低い言葉は変換しにくいという印象だったので、音声入力で変換しやすい言葉を選ぶということは、必ずとは言えないが読者の皆さんにも読みやすいということに繋がるのではないかと考えている。
8.滑舌に注意
これは音声入力ツールというより筆者の問題になるかもしれないが、残念ながら滑舌の悪い人はうまく入力・変換ができない可能性がある。一言一言をはっきりと、ある程度ゆっくり区切りながら話すとよいが、2の項目に引っかかる場合もあるので注意。それと、ある程度有名な語句は言い間違えても自動で訂正してくれる模様。
ただ、これも筆者個人の問題と思うが、どうあがいても聞き取ってもらえない言葉も存在した。
もう一つ、ある程度しゃべり続けると滑舌が落ちる。飲み物を飲んだりのど飴をなめたり、もしくは休憩を取ったりと、適宜のどに負担の掛からぬようご注意いただきたい。ただ、授業や講演や配信などで数時間話続けたりする人もいるので、これも経験や個人差によるものかもしれない。
以上、ある程度音声入力を試してみたうえでの感想である。
実際、ストーリーを考えることさえ出来れば、入力スピードは向上した。
今後、発声の練習でもするか、繰り返して慣れていけばもっとマシになるのではないか、という手応えはあった。
その後の校正は少し多めに必要となるが、校正はいずれにせよ必要なので、後は個人の向き不向きの問題だと思う。
ひと段落というところで、このあたりでいったん終了としておくが、いくつか試してみたこともあるので、もう少しだけ続ける予定。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます