第5話 弟子は師の言うことをよくよく聞くものだよ 編集中

「でも...まだ全力じゃないよね...?」


試すような目で師匠は俺を見た。


「まさか」


「雷の化身」


バチリ、バチリと師匠の周囲に稲妻が迸る。


大人げないですよ!


俺がそう言葉にする間もなく、師匠は閃光の如き素早さで俺の懐へもぐりこんだ。


いくら過剰詠唱が強力とは言え、俺の属性句は雷の子で、身体強化は使っていない。


対して、師匠の属性句は雷の化身。加えて師匠は身体強化を行っている。


それでも、俺の方が若干素早いだろうが、これまでの素早さを頼りにした戦術は潰されたと言っていいだろう。


俺は何とか師匠の猛攻を躱しながらも、反撃の機会を伺うが、徐々に師匠に押され始めていた。



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