アイドルRPG

『森内静香』

ガチへこみしている紺頼さんを見ながら頷く。

二人の関係性はかなりアイドル向きだ。

俺には丁寧だけど、仲間には少し我儘気味でツンデレ口調になる亜夢ちゃん。

それをめんどくさそうにいなしながら、最後は甘やかすやれやれ系の紺頼さん。

うん。　いいコンビだと思う。

「おはようございます」

「おはようございますぅ」

そう頷いていると入口から二人の声が聞こえてきた。

後ろを振り返ると映像に映っていた二人がそこにいた。

「初めまして、Res◎lのマネージャーに就任しました鈴村有射と申します。　えっと森内さんと小暮さんかな？」

俺がそう話しかけると、ふわふわしたボブくらいの髪の毛の子がひゅんっと背の高い女の子の後ろに隠れる。

グループで一番背の高い子と一番背の低い子だからすっぽり隠れてしまっている。

「マネージャーさん。　申し訳ありません。　この子ちょっと人見知りでして…。　あとできつく叱っておきますね」

柔らかい口調で意外と厳しい。

後で叱るんだ。　しかもきつく。

「あ、自己紹介していませんでしたね。　Res◎lのミントグリーン担当、森内静香（もりないしずか）と申します」

「もう！　ミントグリーンじゃなくて、緑色担当でしょ！！」

「ミントグリーンだよ」

「ちがう！」

「ミントグリーン」

「緑色！！」

「亜夢ちゃん」

「…あ、ぅ…。　えっと、ミントグリーンだったかも…？」

「よろしい」

あ、このグループの一番の権力者はこの子だ。

流石年長者。