第9話 【聖剣 ヘクスカリバー 超特大ケーキ】の行方!?

失神した佐伯はわずか20秒ほどで意識を取り戻した。


「…パイッッッ! 先輩っ!

 起きましたかッ???」


と目覚めた佐伯の目の前には必死なケンタがいた。


「おっと! ごめんごめん!

 じゃあ、召しあがろうか!」


「(うん!

じゃあ召しあがろうかっじゃねーよッ!

にしてもこれ、人間の食べる量じゃねーな)」






—さぁ!お待ちかね

【聖剣 ヘクスカリバー 超特大ケーキ】

     のスペック紹介といこうかッッッ!—


サイズ 特大(非ニンゲンサイズ)


デザイン 岩のように装飾されたケーキの上

     に光る聖剣(生地はビスケットだろ

     うか…)

     原作に輝かしく登場したであろう

     聖剣に相応しい風貌をしている。


ヤバさ ☆☆☆


ギャグ ☆☆☆


量 ☆☆☆


**ケンタのライトニングなんとかはカットするよんッッッ✂︎**



「(これ…

 食べきれなかったら佐伯先輩の代わりに土下座しようッ!

 てか、もう土下座の練習しとこッ!)」


「じゃあ、ケンタくんッ!

 聖剣コールしましょっ!聖剣コールっ!」


「ま、まるで乾杯コールみたいに…

 なんなんですかそれは!!!

 僕はふつーにパフェたべたいんですけどー!!!」


「ケンタくんの意地悪っ!

 人でなしっ! 最低っ! アンポンタンッ!」


ケンタの心無い言動に思わず佐伯はほっぺを風船のように膨らませた。


—この男、佐伯を怒らせたのであるッ!—


「か、かわぇーーー!!!」


—ケンタの中では、佐伯を怒らせたとい事 実より、佐伯のふくれた顔がかわいいという心境が混ざったのであったッ!—


「ちょっとッ!

ケンタくんっ! 

今のは反省して謝るところだから!

もうッ! ケンタくんったら!!!」


「(やべぇー、怒った先輩の顔も可愛えー)」


「えー、それではいつもの乾杯をさせていただいてもよろしくでしょうか?

お客様の健康と次の旅への安全を願ってッ!………」


「「「「聖剣ッッッ! 

      ヘクスカリバーァァァ」」」」


「なんじゃぁぁ、そりゃぁッッッ!!」


その後の土下座の件については、佐伯の

【デザートは別腹よっ!】 パワーが常人の域を超していたことで、難なく免れた…

だが、佐伯の食いっぷりに体調が悪くなったケンタは離脱し、今回のデートはこれにて決着したのであった…





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困ってる女の子助けたら次の日、学年1可愛い佐伯先輩にコスプレ誘われた話 旭川 @Asagohann

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