第7話 佐伯先輩とコラボカフェ 【一口あげーる】大作戦!!


「ところで、ケンタくん?

ケンタくんは、学校帰った後はいつも何してるの?」


っとケンタに話すのは日本が生んだシンデレラこと佐伯である。


「ははぁーん、放課後ですか!

 実はですねぇー…」


っと今度は珍しく佐伯に熱く話し始めた。


【佐伯パワー】の一件の後から15分ほど歩いたあとこのキシセンコラボのカフェに到着した二人は早速席に着いた。気をつけようと決めたケンタはというときっと忘れてしまったであろう。

 だが、もうあのようなパワーがあるとするならば悪い方に起きないことを願う。


「「「いらっしゃいませ!

いらっしゃった皆様にグットラックッ!

別れるなんて言うなよ! ベイベー」」」


と、このアニメの挨拶であろう不思議な掛け声と共にコスプレをした店員さんがケンタたちにメニューと水を渡した。


「(なんか、アニメってポスターだけで世界観だけで世界観楽しんでってイメージあるけど、この店内はすげぇーなぁ! 店員さんクオリティの高いコスプレしてるし飾り付けも高そうなのばっかだし、完成度高いなぁー)」


—と、ここ男ッ!—

 

 こーゆことを口に出して言えば佐伯の好感度も上がったかもしれないと言うのに、実にもったいものである。

 

先ほどの偏見は、親友の高橋ことオタクくんに以前からよくこういったカフェに付き添いとして半強制的に連れてこられた経験から来ているのであろう。


 とまあ、そんなことより気づくべきケンタの成長があるッッッ!


それは、このコスプレをした店員に思わずツッコミをしなくなった点であるッ!

この男、昨日の今日で成長してやがるぅッ!

なんて、恐ろしいやつだッ!

しかも、佐伯という美女を踏み台にしてッ!


—っと、まぁ冗談もこれぐらいにして本編に戻ろうっ!—


「佐伯先輩は、何にしますか?」


「(先に聞いておくのは常識だぜっ!

ここでもし、同じものを頼んでしまっては、大事なアレを逃してしまうからなッ!)」


—そうッ!—

大事なアレとはッッッッ!

男子高校生が一度は夢見る

【はいっ! あーん 一口あーげるっ!】

             っであるッ!


 この男、頭悪いくせにこういったところでは頭を精一杯働かせるのであるッッッ!


 しかも、はじめてのソレを佐伯で行おうと考えているのであるッッッ!


 憎い憎い、あー憎いっ!

 全くなんて罪なやつだ!


やっぱり変わっていないケンタであった…


「うーん、どーしよっかなー

ケンタくんはツヴァインのライトニングパフェだろうからこれにしよっとっ!」


「えっ! 先輩、それいくんすかっ!」


—佐伯が頼んだソレとはッ!

 次回のお楽しみといこうではないかッ!—

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