第6話 冴えない俺が先輩の私服を褒めたって話

「先輩そーいえば、私服もかわいいですねっ! 

やっぱ清楚にワンピースは、

鬼に金棒 いや、かっぱの川流れですよ!!!」


そう生意気なことを言うのは、もちろんケンタである。


「(いけない、いけない

デートの醍醐味といったら、私服を褒めるアレだろ! 

なんて大事なことを忘れてたんだよ、俺はよぉ!)」


といわれた佐伯はというと昨日のように下を向いていて表情が見えない。


「(えっ! 俺気持ち悪こといっちゃった?

私は鬼やカッパじゃねーよとか思っちゃったかなっ! 

やべやべやべ、もっとかわいく表現しろってっ!)」


「先輩ごめんなさいっ!調子乗ってしまってっ!

訂正します! 

ツヴァインとやらにライトニングなんとかですっ!」


そう言った後、恐る恐るケンタは佐伯の顔を覗き込んだ。



—判定は如何にッ!!!—



たとえ誰であろうと女の子を悲しませる奴はだれであっても悪なのであるゥゥッッ!

特に佐伯といったカーストトップ!

神が産んだシンデレラッ!


 を悲しませるとは、いかなる罰も覚悟しなければならないッッッ!


そんな絶景の美女が顔を下にうずくめる姿に周りの人々は、目を向け始めたッ!


「みろよあれー

隣の男がかわいい女の子泣かせてるぞぉー」


「うわぁ、私なんか気分悪くなってきた、なんかここら辺空気悪くなぁーい?」


「オギャーッッッ! オギャァァァ!」


「(あれっ あれっ あれぇぇぇーー!

なんか、佐伯さん下向き始めてからなんか雲行き悪くなってきたし、みんなこっち見てるよ! 

 え?

これってもしかして…佐伯パワー的な?

そして、この元凶は…俺なのか?)」



「ち、ち、ち、違うんだ、先輩っ!


そんな意味でいったんじゃないんですよーッッッ! 


静まれぇぇぇ!佐伯パワーぁぁぁ!!!!」


もう、敬語もタメ口も混ざった訳の分からない状態のケンタであった。


「あのー ケンタくん?」


—佐伯は、ついに口を開いたッッッ!—



「あ、ありがとうね ケンタくんっ!

悩んだ甲斐があってうれしいよ、」


「(よかったぁぁー

喜んでくれたみたいで! 

てか、あぶねーよ! 

佐伯先輩には、特に細心の注意を払って発言しよう…)」


そんなケンタの命に関わるどーでもいいようなことをケンタは考えてるうちに…


天候は雲一つない美しい空へ、そして虹にがかかった。


「凄すぎんだろっ! 

佐伯パワーッッッ!!!(小声)」


「うんッ? 

 ケンタくん、なんか今言った?」


「な、な、な、なんでもないでふぅっっ!」


—佐伯に【佐伯パワー】があるというのは果たして本当なのか、あるいは偶然なのか

 答えはだれも知らないのであった。—




—————————

〈あとがき〉


みんなも女の子への発言には、気をつけるんだぜッ!

下手しても変なこと言うじゃないゾッ!

無理してもカッコつけるんじゃあねーぞ!

俺(作者)との約束だからなッッッ!いいなッ!


面白かったら♡と☆☆☆

 感想等よろしくお願いします🙇‍♂️






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