第4話 佐伯先輩と初ラインした話

「にしても昨日は色々あったなぁー」


色々とはもちろん佐伯との一件である。

今日はあの佐伯との一件を終えた土曜日。


「(今日は土曜日だからいいものの、月曜からみんなになんていえばいいんだろう…)」


それもそのはず、佐伯は普段わざわざクラスに出向いて人を呼んだりするタイプではないのだから…

それも呼んだのは女の子ではなく男のケンタなのだから…


そんなことを考えていると電話から通知が来た音が鳴った。


「(こんな朝っぽらから誰だろう…

 

        って えッッッ!)」


ケンタの予想外の相手であった。

その相手とはもちろん 佐伯である。


「おはよー☺️ いまなにしてる???」


「(やべー、先輩からきてびっくりしてそのまま既読つけちゃった。)」


—そう、ケンタはあの後大好きなイチタローの熱弁をしたあとあの佐伯とラ・イ・ンを交換したのであるッッ!—


「おはようございます。 

 今は朝ごはんを作っていました。

 先輩は何してますか?

            っで送信っと」


「(送信したのはいいけど、なんかそっけなくないかなぁー。こういうとき、モテる男はなんて返すんだろうなぁー)」


普段ラインをしない男にラインの仕方、ましては女の子とのラインなんてレッドラインを超える海賊ほどの至難のわざである。


「私は、悪の組織 ヘクソフィア団を倒すために兵士として行くことを決意しました。

どうか、悲しまないでください。(先輩より)」


「(うわー、なんてツッコんだらいいんだろう…

よくわかんないから、朝食食べてからじっくり考えよう…)」




—な、な、なんと、この男ッ—

佐伯とのラインなんて全青峰学園の男子生徒にとって(この無礼者は除く)



ワン●ースで例えるなら

        ひとつなぎの大●宝



ジョ●ョの●●な冒険で例えるなら

        ロードローラー



ス●ムダ●クで例えるなら

        エア●ョーダン5(流川着用)



常人なら数秒で答え、佐伯に1秒たりとも待たせてはいけないだろうと思うところを


この男 「置いた」のであるぅッッッ!



「あれ! ケンタくんから来なくなっちゃった… 」


慌てる佐伯。

佐伯の動揺は無理もない。なぜなら、佐伯ほどの人気者になれば男からのラインで待たされることなど一度もないからだ!(この無礼者は除く)


「ケンタくんッッッ

ま、まさか死んじゃったらしてないよねッ!

もしかして、私が急に変な連絡するからびっくりしてフライパンとか落としちゃって頭割れちゃったりして!

いや、普通に嫌われたのかもしれないッ!

昨日、好きとはいえあんなにだる絡みをしてしまったから! 

きっとそうよ!絶対そうッ!」


無論、佐伯はケンタ以外にはこんなボケはしないのだがキシセン共通の友達とあっていつもしないことをしてしまった佐伯であったッッ!


「よーし、ご飯食べてアサヒの散歩でもしたし、佐伯先輩に返信しよっと!」


そしてラインを開こうとしたとき

 携帯の画面に一通のメッセージがきた音がした。


「改めまして

 先ほど大変不快なメッセージを送ってしまった佐伯です。

先程は大変申し訳ありませんでした。

深く反省しています。

 こんな私ですが、これからも友達でいてくれますか?」


「え? なんやコレッッッ!!!」


—この状態から誤解を解くのに半日かかったのは、ナイショの話である—



————————

*作中ではカッコつけて

「一度も返信を待たことはないッッ!」

と述べておりますが、今後のストーリー展開に影響しそうなので正直にいいしょう!

これは作者の盛りです。

この作者、常習犯です(てへっ😜)


♡と☆☆☆ 是非よろしくお願いします!




















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