死後の世界

第1話

俺は今日、死んでしまった。

俺は昔から霊感があり、幽霊を見ることができた。霊感があるといっても力は弱く見ることができるってだけだったが、、、(霊感が強いと幽霊と触れ合うこともできるらしいが)しかしよくあるホラー系のものみたいに霊感があるからといって幽霊に襲われたり、取り憑かれたりということは無い。俺が見る幽霊はまるでそこになにかあるように手を動かしていたり、こちらを認識せずただすれ違って行ったりとまるでこちらに気づく気配がないからだ。

俺が初めて幽霊を見たのは小学生の時だった、前日に病気で亡くなった母が近所の公園のベンチに座っていたのだ、俺は急いで母に駆け寄り

母に抱きつこうとしたが、母はこちらに気づく様子がなく母に触れようと伸ばした手が母に触れず空気を掴んだ瞬間から小学生ながらに妙に冷えきった頭で”幽霊”という存在を感じた。

話を戻そう、そんな昔から霊が見えていた俺は今日死んでしまい幽霊となった。

なぜ幽霊になったか分かるかと言うと、まず俺の手や足が見えるのに俺を取り囲んでいた野次馬達が見えないというのと、小学生の時に死んだはずの母が目の前にいたからだ。