第3話 フワフワ空間


目覚めると、フワフワと浮いているような心地だった。

俺は眉をひそめた。

「・・・空間Ðが本物だったとしても、重力は32.8xNまでしかこれほどまでにはかけられなかったはず・・・、もしやS-7空間——」


「おい、変な計算はじめんじゃねぇよ。」


途中で綺麗な声が聞こえてきて、ハッとする。

だが・・・気のせいか、言ったことが少し乱暴・・・。


・/-ー・/・・’・・/・ートン・ダンットートン・トントンッテテン・トンターン


むむっ。

これ・・・は?

モールス信号か、ハム信号か。


・/・・トン・トント…だよ、ここだよ。」


キョロキョロしていると、さっきのとはまた違う声が聞こえた。

子供っぽい・・・だけど普通にいそうな声。


そっちを向くと、そこには・・・、



「メンダコ。」


「ちがうやい!デンビだもんっ!」


足がメッチャある、女性に人気らしいアイツににたモノが・・・。


「そう、お互いにお前らは、自分たちの世界にいないモノだ。」


「お。妖精さん。」


またしても聞こえた綺麗な声に対してメンダコが言ったことに、俺は眉をひそめる。


「妖精?そんなものは・・・」


「いないわよ、あなたの世界にはね。」


綺麗な声はいう。


「え?君の世界、妖精はいないの?」


メンダコは何故か、目(目か?いや目じゃ・・・きっと目だ。)をまんまるにした。


「うん。いない。そんなものはおとぎ話だ。」


「・・・お前たち、さっさとやるぞ。」


「・・・?」


やるって・・・何を?


っていうか普通に会話していたけど、妖精って・・・何?


そして、メンダコ・・・だよな、あれ。


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