第7話 平穏な日々はこれで終わり。


「うん。悩んでてもしょうがない!」


と、いうことで。

先に新しい宿題を終わらせて。


あとの2日は遊んじゃいましょー!


今日も早速、図書館へ。





「えーと・・・ここら辺だったような。」


この星については、時々読んでいるから場所は何となくわかる。


「あった。」


そして、本を選ぶ上で一番重要なことをチェック!



「“一番、内容が短そうなのは・・・?”」


ぐるっと見たところ、表紙が薄いのはあの本だ。


ポテポテと歩く。

ピョンッと取る。


「てってれーん。ゲッツ~!」



昨日よりも遥かに軽い本をかかげて、喜びを表現。


・・・何をしているんだ、僕は。


早く読め、早く。




昨日と同じように、読み始める。


でも、基本のことは知っているからとばす。


(うーん・・・4つの国があるっていうことも知ってるし、タタンカ平野もどこにあるかなんて常識。ましてやエルトの儀式なんて・・・デンビなら知ってて当然だぞ・・・。)


そうしてペラ、ペラとページをめくって知っていることをとばしていくと・・・、


「・・・あれ?」


ページがない・・・、じゃなかった。本は終わってしまった。


あ、そうか。


簡単なことしかのっていないから、薄いのか。



後ろの説明書きを読んでみれば、こうとまで書いてあった。


<この本は、通常の我星カナリを学ぶ本に比べて、はるかに簡単で幼いこどもにも理解がしやすく、このたび3年連続のラスタ賞を頂くことができました。ぜひ、あなたのお子さんへの“常識の教育”のためにお役立て下さい。>


「⁉」


そして、小さい子向けだから、簡単なのか。


あー・・・なるほど。


楽をしては良い評価をもらえないという、教えかな?



「あぁ~・・・また、本探しからか。」


僕は再び、本がギッシリ詰め込まれた棚を見まわすのだった。

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