第3話 カナリ、サナリ。


〈☆カナリ

 我々の星“カナリ”。それは“サナリ”と相対的に存在している。カナリには生命が存在し、また様々な物質もあるが、サナリは三種類の金属・鉱物のみでできており、一切の生物・生命が存在しない。〉


あ。これは知ってる。

常に水面を向けあっているから、こっちの発する光を反射・・・・・・・・・・・するんだよね。


下を見ると、まさにそのことが書いてあった。


〈☆サナリ

 空を見上げれば見える、白っぽいまる。それはサナリ。カナリの山“ミレ”と比べると平面的な山「サナラカマ山」と、融点が高い金属アルトミが水のように満ちる「アルトミ海」、そしてそれらを支える岩の役はサナミラス(黒ガラスによく似たもの)が担う。

 “サナラカマ”は非常にかたく、特別な加工をしないと採取できない。

 黒いサナミラスはそのままでは鉄壁のかたさ。だが一か所でもヒビが入ると全て崩れる可能性があるので、採取は禁止されている。


また海が金属で粘度があり、カナリでは1年に一度の大雨がサナリでは5年と6ヶ月に一度。表面は薄いピンクパールを帯びた銀色のため、カナリの発する光<5ページ>を反射している。〉


あー・・・なに?

妖精のことを学ぶだけで、こんなに読まなきゃなんないの?


でも、まだ・・・5分くらいしかたってないじゃないか。

うわ。うわうわうわ。

この分厚い本、どんだけ集中しなきゃいけないわけよ。

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