第52話報復終了
【報復終了】
会社では2人とも薬指に指輪をしているし、ちゃんと今まで通り夜遅くまで残業してるし、朝も一緒だし、時々橘専務と3人で昼食をとってるし、皆の間では公認の仲、なのに、斎藤だけはいまだに・・・
そろそろあいつの証拠が固まってきた。
自分では直接手を下さずにセコイ手を使う。
あいつの相手の女性の親元を調べてもらったのは、そういう事。
色々な証拠となる画像データを、そう、親元に送ってもらった。
何も言ってこない親もいるようだけど、当然娘に手を出したと言って、支社に怒鳴り込んでくる人もいるし、直接あいつに連絡して慰謝料を請求してくる親もいる。
・・・最近、裕子さんの所にくる暇もないくらい頻繁に地方に出張に行っているようだけど・・・そういう事、フフフ
ついに、奥さんにもその事がばれた。
奥さんは自分の親に泣きついて、それが会長の所まで・・・社長は会長の言うまま、俺はじーっと静観。
1か月後、辞令、営業部長兼統括部長が替わった。
後任は、……他にも社長の従弟がいたみたい。
あいつは・・・・消えた。
会社にはいるけど、セントラルキッチン方式を1部取り入れていて(いつ廃止にするか検討中らしい方の)埼玉の工場の副工場長に。
離婚はしないみたい、よかった。だって独身になったら前以上に裕子さんに絡んでくるかもしれないし。
やっとあいつからも解放された。
異動の前に裕子さんのところに2人で送別会をしようとか言ってきたけど(最後のあがき)
しっかり裕子さんに断られて、その時俺を睨みながら経理本部のフロアーから出て行った、フフフ
ようやくあいつの件が解決、興信所の方と弁護士の先生にお礼を言って、請求金額のとおりの金額を振込み、後日弁護士先生と興信所の所長さんに挨拶に行った際、依頼料以外にお礼として10万円を包んでお渡しした。
最初は遠慮していたけれど、あと2人ほどお願いするかもしれない、そしてその概要を話したところ、そういう内容ならと弁護士先生も興信所の人も快諾してくれ、ちょっと安心気分に。
橘専務に2人で挨拶に行くと
『まあ、そういう事だな、彼がいなくなっても会社はちゃんと回るから、落としどころとしてはこんなもんだろう』との事。
俺が知っている裕子さんの問題人物が1人消えた。
一応解決したと思っても良いだろう。
あとの2人は、まあ大丈夫だろう。
じゃまなハエがいなくなって、ますます2人はバカップルに、でもちゃんと夜は遅くまで仕事をしているし、土日出勤平日休みを続けているから、大丈夫・・・だと思うけど油断はまずい。
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