第19話へへへ

【へへへ】


裕子さんにサンドイッチを渡して、2人で打ち合わせ机でサンドイッチとおにぎりを食べ、コーヒーをいれて、ちょっと雑談。


仕事が終わってから裕子さんのマンションで家飲みクリスマスパーティなんだけど、


「クリスマスは本当なら、どこかのレストランで食事する方が良いですよね~?」


「まあね、でも私たち、クリスマスも11時過ぎまで残業だから、無理よ、それより家飲みでクリスマスパーティもどきをした方がゆっくりできていいんじゃない?」


「そうですね、周りを気にする必要もないし、眠くなったらそのまま寝ちゃえばいいですし、楽ちんですね」


「そう、そうよね」


「はい」


「でも、本当は恋人と一緒にそういう事したいんじゃないの?」


「えっ、わかってて聞きます? 恋人なんていないでしょ、俺は、柴田さんとこうやって、ゆったり家飲みする方が楽しいです」


「そう?じゃあゆったりしながら飲みましょうか」



「はい!」


そう言って、仕事が終わって2人でいつもより豪勢な食材とビールの他にとちょっと高めのワインとシャンパンじゃないけどスパークリングワインを・・・一応ショートケーキも2つ。


帰ってからシャワーを浴びてルームウェアに着替えゆったり落ち着いて処で

「「かんぱーい!」」


「いや~、柴田さんとクリスマスを過ごせて幸せです」


「ほんと、こうやって高谷君と2人でクリスマスケーキを食べるなんてほんと幸せ」


「これからもずーっと2人でクリスマスを過ごしましょう」


「そうね、これからもずーっと一緒ね」


「ハハハ」


「フフフ」


・・・「あ~あ」


「ボッチが2人で家飲みってね~、でも本当に、高谷君もそろそろ彼女が作らないと、ずーっとこんなのが続くわよ」


「そうですよね、実は俺、好きな人がいるんです」


「そうなの、じゃあ、早く告白して、年末年始は彼女と過ごさなきゃね」


「はい告白しようと思います。裕子さん、好きです。


これからもずーっと俺と一緒に年末年始を過ごしてください」


「あ~、そういう事ね、ハイハイ」


こういう雰囲気のこんなタイミングだと、言えるけど、はっきり言って冗談の応酬レベル。


 でも、ちゃんとクリスマスプレゼントを渡せた。


実は、GW明けの休み明け、お昼休みの時に、裕子さんは首をかしげながらスマホを操作しているのを見て、


「どうしたんですか?」


「うん、スマホ買い替えたんだけど、操作方法が前の機種とちょっと違ってね」


「そうなんですよね、機種変えると、操作方法も微妙に変わったりして最初は戸惑うんですよね」


「そうなの、同じメーカーの新機種への変更だから、同じかと思ったら、色々新しい操作が増えたりしてね~」


そう話しながら、しっかり機種をチェックし、次の休みに同じ機種の色違いを買ったのだ、お・そ・ろ・い、

へへへ。


そして、8月に入って早々に、ブッチの直営店に行き、携帯ケースの色違いを裕子さんにはダークブラウン、俺は黒を買っておき、クリスマスの冗談の応酬の後に 携帯ケースを裕子さんにプレゼントした。


「柴田さん、これ、クリスマスプレゼントです」


「あら?何かしら?」


「スマホケースです」


「開けていい?」


「はい」


「あら、こんな高いの、私、何も用意していないわよ」


「いいんです。いつも遅いとき、泊めてもらって、ご飯までごちそうになってるんで、そのお礼です」


「うわ~、でもちょっと高すぎると思うわ」


「いや~、こんなの、柴田さんのところに泊めてもらって、ご飯までご馳走になってるんで、それに比べれば安いですよ、それに、これ、俺と色違いのお揃いなんです。俺がこのケースを気に入ったんで一緒に買っただけですから」


「そう、姉弟のお揃い?」


「いえ、違いますよ、恋人同士のお揃いです」


「はいはい、でも私なんかにこんなもの・・・」


「それじゃあ、毎週泊めてください」


「それくらいお安い御用だけど・・・じゃあありがたくもらうわね、いつも気を使ってくれてありがとう」


「いえ、こちらこそ、いつも俺なんかに良くしてくれてありがとうございます。


あの、これからも末永くよろしく願いします」


「まっかせなさい、かわいい弟の面倒くらい、いつでもOKよ」


「いや~、 そこは、彼氏、って言ってくださいよ」


「はいはい」


「は~」


「フフフ」


残業の合間の休憩を楽しんで、仕事に戻った。


最後に宝くじを買った話をしたところ、


「うん、それは、必然的運命を感じるわ、当たるわよ、きっと」


 といつもの冗談返し。


それでも、とても充実したクリスマスを過ごした


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