第9話遊園地

【遊園地】

当日、朝早くから2人で電車に乗って、マイアミビーチ駅、


「柴田さん、今日は仕事を忘れて、思いっきり遊びましょう」


「そうね、お昼のお日様の下で遊ぶのも久しぶり」


「はい」


昔、行ったときに比べると少ないけれど、それでも結構並んで2つくらい乗ったところで、早めのお昼


しっかりした食事とビール。


「昼に飲むビール最高!」


「そうですね、休みー!って気分になれますよね」


「うん、でも久しぶりだなー、こんな所で遊ぶの」


「はい、俺も、この会社に入る前にランドに1回、行ったきりで、ほんと久しぶりです」


「何?克己君も久しぶりなの?」


「はい、だって休みは昼間でゴロゴロ寝ているか、溜まった洗濯やら、なんだかんだですぐに終わっちゃいますから」


「そっか、そうね、ぼっちになっちゃうと、そうなるわね」


「はい、だから裕子さんを誘ったんですけど、どうですか?」


「うん、楽しい、来てよかったわ、誘ってくれてありがと」


「いえいえ、どういたしまして」


裕子さんのお相手は奥さんもいるし、父親くらいの年齢だから、2人でこういう所には来ないだろうな・・・なんて思ってしまう……


裕子さんが喜んでくれてうれしい反面、裕子さんの相手の事を思うと、やっぱりモヤモヤする。 


俺達2人は、アトラクションに乗って楽しむというより、平日の昼間にこういう所に来て遊ぶ、という事が楽しくって、その日は閉園まで楽しんで帰った。


2人とも電車なので、途中から、違う電車で家に帰るので、そこで別れる事になるが、俺がうじうじしていると


「このまま私のマンションで家飲みする?」


「はい!」


うれしくて、わくわくしながら裕子さんについて行くと


「うれしそうね」


「はい、このまま1人帰って、自分の部屋で1人で寝る事を考えると寂しくって」


「そっか、実は私も、久しぶりに楽しく遊んだのに、これで終わりかって思うとちょっと寂しい気持ちになったのよね」


「そうですよね、どうせ明日も休みなんだから、ぱーっと行きたいです」


「そうね」


いつものように、24時間スーパーに寄って、ビールとつまみと総菜を買って、裕子さんのマンションで家飲み、シャワーを浴びてスッキリしたところにビール、たわいもない雑談をして、眠くなったら、そのまま寝る。


最高の休日だった。


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