第8話2回目のお泊り
【2回目のお泊り】
この前は酔っぱらっていたのと、泣いてしまって気持ち的に裕子さんの部屋の中を見る余裕はなかったけれど、今回は違う。
裕子さんに言われるまま部屋にあがってソファーに座る。
裕子さんの部屋は、俺の部屋よりずいぶんと広く、余裕でソファーが置かれ、キッチンも俺の部屋のような取って付けたようなものではなくそこそこ料理ができる大きさだ。
ワンルームというより1DKとか1LDKとか、そんな感じ、それでもソファーと裕子さんが使っているベッドは同じ部屋にあるわけで…。
そのベッドで裕子さんと専務が……そう思うと、なんか、こう、胸が締め付けられるような…苦しくなる。
そんな俺を無視するかのように、裕子さんは平然と、帰りに買ったつまみをテーブルに並べ、ソファーに座る。
俺の横なんだけど結構距離が近くて、ドキドキしてしまう。
「高谷君、シャワーでも浴びてきたら?」
「ありがとうございます」そう言って お風呂場に行き、シャワーを浴びすっきりして部屋に戻ると
「私もシャワー浴びてくるから、くつろいでいてね」
「はい」 部屋を見回しても、男がいるような形跡がない、不倫だからそういう形跡は一切残さないようにしている?
しばらくして裕子さんが戻ってくると、化粧を落としてほんのり赤くなった肌・・・化粧していなくても綺麗、そしてエロっぽい。
「高谷君?何見てるの?」にやっと笑って俺の顔を覗き込む。
「すみません」
すっぴんの裕子さん、本当にすっぴんもすっごく綺麗。
さすがにバスタオル1枚というわけではなく、ルームウェア?に着替えてるけど・・・それがかえって胸を・・・。
おまけに髪の毛をアップにしてタオルを巻いているんだけど、首や耳・・・うなじが妙に色っぽくて・・・
注意されてからもチラチラ見てしまう。
裕子さんは冷蔵庫からさっき一緒にスーパーで買ったビールを持ってきて、俺はそれを受け取り、2人でビールを。
風呂上りのビール、プハーッ 気持ち良い~
「やっぱり風呂上りのビールって最高!」
どうしても橘専務の事が気になってしょうがない、
でも何も聞けず、ただいつものように雑談をして、
そのうち酔って気持ち良くなって眠る・・・
次の日の仕事は、すっきり気分で順調順調。
いよいよGWも明け、俺達のゴールデンウィークと言っても連休は3日だけど
いつものよう遅くまで仕事ようやく、明日からは休み。
ぽかぽか陽気で梅雨前だから天気もOK
なんたって3連休
俺はいつも泊めてもらっているお礼のつもりで、でも本当は裕子さんと一緒に遊びたくて、勇気をだして、
「裕子さん、明日から休みですよね」
「そうね、泊まっていく?」
「いえ、明日、ネズミーシー行きませんか?」
「ネズミーシー?」
「はい」
「どうしたの?」
「いえ、いつもお世話になっているので、何かお返ししたいと思ったんですけど、何かプレゼントと思ったんですけど、物をもらっても、迷惑かなと思ったんで、俺、最近そういう所に行くような遊び、全然してないし、裕子さんもどうかなって」
「そうね、ネズミーシーなんて、10年くらい行ってないわね、そうね、良いわね、じゅあ、行こっか」
「はい」
あそこは、いつも滅茶苦茶混んでるイメージがあるけど、普通の平日、特にGW明けは比較的空いていると聞いたし、ネズミ―シーはおしゃれなレストランも多く、そこでビールが飲めるって聞いた。
・・・車はないけど・・・
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