第8話

4月30日(水)

4月最後の日、なかなか日記を続けられていると思う。そして、今日、初めて男に告白された。

名前は、確か、小林修一(こばやししゅういち)、あまりにいきなり告白されたんで、まだ、心臓がバクバクしている。

会ったことはあるらしい、ただ、何を話していたかは分からない。

しかも、男だった時から好きだったという。


いや、野郎だったときは、ガッチリした体型の優男っていう感じだった。

つまりは、世の中でいう青いタイツ着た青年がやるやつみたいなあれだよな!?

やば、とかが、告白された時から身震いしている。


ふと、図鑑などの本が落ちて、拾った際、カクレクマノミの習性とかそんなのを見た。

クマノミはイソギンチャクのまわりに数匹のグループで暮らしています。 そして、そのグループの中で1番大きく成長したクマノミだけが性転換をしてメスになり、そのグループの中で2番目に大きいオスとペアになって産卵をするのです。 つまり、グループの中のメスは、基本的に1匹ということ。

人間にも、あ、いや、ないか。


変なやつに告白されて、頭がおかしくなっているようだ。寝よう。


5月8日(木)

一週間間が空いてしまった。

端的に言うが、例の小林と付き合うことになった。

理由は、守ってくれて、なんか、なんというか、キュンと心の中で、したからだ。

経緯を書くと、大学内で、運悪くヤリサーみたいなサークルの男子に囲まれた。

二階俊也(にかいしゅんや)っていうモデルもやってるやつがリーダーのテニスサークルの、佐藤亘理(さとうわたり)と、中町優緋(なかまちゆうひ)という男子に帰り道を妨害された。

それで困っていたら助けてくれた。そんで、二階俊也がそのテニスサークルで行ったことが明るみになり、サークルのメンバー全員退学になったらしい。


そんで、二階俊也が、逆ギレして、俺らに突っかかった。

しかし、小林がブッ飛ばした。

それからキュンキュンして止まらない。

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