第5話

4月23日(水)

午前で、ゼミとか終えて暇だったんだよな

んで、暇だったから寮帰ってしばらく寝ていたら、樹と麻友さんが帰ってきた。

麻友さんは、樹の女の子姿に逆になんか、なんていうか、興奮しきって、樹は少しやつれていた。

「なんとなく、生命の神秘に触れたよ」と樹。何かしたんだろうな、ナニかをな!!

彼女居ない歴=年齢の俺には分からないことをしたんだろうな!!


腹が立ったが、まあどうするか悩んでいたら、「あんたたちどうせ料理出来ないでしょ」と麻友さん。

まあ、部屋にあるカップラーメンの空いたやつのゴミとかで察してほしい。

「ちょっと材料買って、肉じゃがなり、カレーなり唐揚げなり作るわよ」

女神がいた。


結論、小料理屋の娘さんという石城麻友(いわきまゆ)さん最強、肉じゃがってこんなに美味しかったけ?って、なるくらいには、美味しかった。

大変ごいりょく、とかがないので、稚拙な感想しか書けないが、肉じゃがや唐揚げは本当に美味しかった。


あと、麻友さんなりに後天性性逆症について、調べて、しかも麻友さん、あのカーネルサンダース似の譜久村先生にも話を聞いていて、当分の間、豆乳は飲まない方がいい、とアドバイスをくれた。

ツインテールはツンデレ、とかいっていたが、めちゃくちゃ樹のことを見ているかわいい子にしか見えない。


4月24日(木)

松葉金太郎さんらが主催する演奏会に来てみた。

「ピアノはひけないなぁ」と麻友さん。

「ネコふんじゃったくらいしか弾けないかな」と樹。

「どこがドなんだ?」と言ったら、「三人とも五十歩百歩で面白い」と、ふにゃっと笑う女。

「噂はかねがね、広瀬明夫くんだよね?」

「は、はい」

「取材部の宇和先茜(うわさきあかね)です、珍しい後天性性逆症についてお聞きしたいことがありまして」と赤いメガネクイッ。

「は、はぁ」


色々質問攻めされたあと、演奏会が始まった。

なんか、なんというか、凄かった。

一番はやはり、音楽に合わせてマジシャンが手を動かすとコインとかが出てくるやつだ。

コインを隠し持つにしても、上から落ちてきたコインとかはどこからだ、と思わずびっくりした。


そして、土曜日に父と会うことになった。


4月25日(金)

ここに書くわけにもいかないが、昨日の夜、樹と、少し、女性同士の、まあ、アレをしてしまった。

まあ書くとしたら、キス以上の事をした、とだけ。

麻友さん同伴である。というか、麻友さんが性に関しての話をしていたら、それでアレ、みたいな?

気まずい。


気持ち良かったかと言われれば感じた事のない強烈な感覚を味わった、と書いておく。


そんで、あと、「なんかコスプレとかしてもらうからね」と、宇和先さん。

「だって宝の持ち腐れです」と押しきられて、さまざまなコスプレをするようになった。

ほぼ布切れ一枚みたいなのは、麻友さんが止めてくれて助かった。

ただ、楽しかった。

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