第13話 志望校

午前は自習、授業は午後から行うらしい。


自習の時間は、教え合ったりしながらでもいいと先生は言った。


が、しかし僕ら3人の溝は深いようだ。


一人一人壁に向かって黙々と自習している。


定期的に手を上げ先生に助けを乞う。


「ロイ君はさ 志望校とか決まってるの?」


「それなんですけど 僕もどうしていいかわからなくて なんせ つい昨日学校行くこと知りましたし……」


「うーん そうだね なんか条件とか要望はないの?」


「そうですね せっかく家庭教師もつけてもらったんですし それなりのところには通いたいです」


「それなり ってどういう風に?」


「僕まだ自信がないんです 


ついこの間まで道無しで 


というか今も実質道無しで 


世間知らずで 


自分の家がこの世の全てでした 


でも父に連れられ空を飛んだ時 


広がる世界に高揚感を覚えたのと同時に 


どう生きればいいんだろうって不安になったんです だから 


つい最近広がり始めたこの世界で僕が生きる自信が欲しいんです」


「なるほど 自信か……」


先生は天井を仰いだ。


僕もつい話し過ぎたと話題を変えた。


「ちなみに あの2人は決まってるんですか?」


「ああ あの2人? あの2人はどっちも‘ジュート第一総合学校’が第一志望だよ」


「ジュート第一総合……」


「そこは倍率もトップクラスで定員150に対し一昨年だったかな 応募総数900以上だとか」


「ば 倍率6倍以上ですか?!」


「まあ これは一番多かった時の話で 


でも4倍は絶対に降らないね 


どうこれに受かったら自信つきそう?」


「はい!」


「じゃあ 一旦はジュート第一にしとくけど 他にも色々あるからよく考えるように 


でもせめて今年までには決めてね」


「なんでですか?」


「試験が違うからね 勉強全部が無駄になるわけじゃないけど 配分とか対策とかあるし」


「わかりました ありがとうございます」


「あ そろそろ昼食の時間だ」


「ここで食べていっていいんですか?」


「ああ タイタン君のお母様のご厚意で もちろん君の分もね」


(タイタニアのお母さんはいい人だなぁ タイタニアと違って)


「あ そうだ言い忘れてた」


「何ですか?」


「オリビア君と同居ね」



「は」


[満12歳〜満15歳まで通う学校を何も付けず単に学校と言う。それ以前の学校を初等学校(年齢は学校による)。それ以降の学校を高等学校(満15歳〜満18歳)。さらに後の教育機関はない。]


___

第13話 『志望校』を最後まで読んでくださりありがとうございます。


わかりやすい上の解説

小学校→初等学校

中学校→学校

高校→高等学校


「なんで名前変えたの わかりにくい!」と思うかもしれません


すいません。雰囲気です…… ただそれだけのためだけに変えてます。


それでも読んでいただけませんか?


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星欲しい!!


読んで頂けるだけでも十分嬉しいですが


励みになるので


これからもお願いします。

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