第9話 //プライド//
「おい 下が騒がしいぞ」
「ドレイクの抗争か?」
「そんな 馬鹿な ここでは起きんだろ」
「じゃあ何だ?」
「多分スピリット戦だ
おい! どっかの石柱が倒れるかもしれんぞ
皆んなに知らせろ!」
「はあ 面倒はよしてくれ」
◇ ⁂ ◇ ⁂ ◇
2匹のドレイクが睨み合っていた。
双方とも息を切らしていた。
戦場は終盤だ。
さっきまでヤジを飛ばしていた周りのドレイクも静かに見守る。
「そんなものか 愚か者 グァランタ!」
「ハア ハア ハア 黙れ 黙れ 黙れ!」
次の瞬間。
1匹は勢いよくもう一方に飛びついた。
「鈍い!」
決死の攻撃をスルリとかわし背後を取った。
敵の尻尾を思いっきし噛み付いた。
血が出るほどに。
「グァハッ!」
そのまま石柱の方に投げ飛ばした。
「おい グァランタ
万が一生きてたら そのしぶとさを買って 二つ名をあげよう
お前は今日から
“
まあ 生きてないだろうけどなー」
「クァッガ…… 深紅の暴風クァッガ
お前を…… お前を……」
† † †
「おい クァッガ」
「なんだよ 僕の
「お前を好敵手と認めた覚えはねぇ そんな事より 最近獲物が明らかに少ない」
「へー 冬ってそんなもんじゃない?」
「そんなレベルじゃねぇ 知ってんだろ!」
「おー 怖い怖い 頭に血が上りすぎだよ 僕の好敵手
それともここで抗争する?」
「しねぇよ」
「賢明な判断感謝するよ ハリッツァ」
「言っとくが 兵糧攻めしてもこの冬じゃ死なん」
「バカ言うな 獲物はほぼ無いだろ」
「なんでスフィアの状況を知ってる?」
「やばっ」
「やっぱ 兵糧攻めか」
「ふん だからなんだ 犯人見つけたって問題解決にはなってないぞ」
「ヒトが来たんでね……」
[複数体のドレイクが仲間意識をもって集まった群をプライドといい、そのリーダーをスピリットと呼ぶ。
プライドの勢力圏をスフィアと呼ぶ。
力あるドレイクは二つ名をもつ。
深紅の暴風クァッガ
真緋の敗者グァランタ
___
第9話を最後まで読んでくださりありがとうございます。
ここで“かわたれ編”完結となります。
ドレイクの中でも色々といざこざがあるそうです。
定期的にこう言うのも挟みますが、読んで頂けると幸いです。
次からは“受験勉強編”が始まります。
やっとヒロインが出てきますので
是非!!引き続きよろしくお願いします。
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星欲しい!!
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