第8話 名前

「ロイ 先に風呂入ってろ 俺はロットを竜舎に入れてくるから」


「わかった!」


父はロイを玄関先で降ろし、竜舎へ向かった。


「凄い雨だな ロットお前はわかってたのか?」


グアウッ



  ◇ ⁂ ◇ ⁂ ◇



「遍く存在よ命ずる フィアマ バング」


ロイは掌を向かい合わせて、そう言った。


すると、手と手のちょうど真ん中から炎の球が現れ、前方に放たれた。


それはちょうど、かまどべてあった薪に着火した。


五右衛門風呂に入る準備をしていた。


能竜の幼獣は炎に興味津々だった。


「だめ 近づいちゃ」


ロイと幼獣は一緒に風呂に入った。


「今日は大変だったね 


でも僕は凄い楽しかった 


それに嬉しかった 


ねえ 聞いてる?」


幼獣は湯船から落ちた。


「ちょっと」


幼獣は炎のある爨に頭を擦り付けた。


よほど、炎が気になるらしい。


「はあ 遍く存在よ命ずる フィアマ」


不貞腐れながらそう唱えると、一瞬だけ火が灯った。


幼獣がそれに気がつくと、真っ先に火が灯った僕の方へ飛んできた。


「そんなに炎が好きなの?」


グーアァッ


「うん」とでも言いたげだ。


「ロイ 俺も入るぞ」


「父さん! この子の名前決めた! 


フィアマにする!」


そう言うと、フィアマに反応して幼獣は何かを期待してる様だった。


「炎は出ないぞ フィアマ 


ところでさ 父さんの竜の名前ってロットだったの? 


アリアってじゃあ何?」


「アイツの名前はロットだ 


アリア何て言った覚えないぞ」


「でも父さん 事あるごとにロットに向かってアリアって言ってた 何回か聞いた」


(俺口に出してたのか)


「あー そうだな アリアはアリア・スチュワートなんだ」


「え? それって どういう」


「お前の母さんの名前だ」


「え? で でも何でロットに向かって言ってたの?」


「それはだな」


父は頭を悩まし、こう続けた。


「アリアがロットのことすごい気にかけてたん

だよ」


(まあ 嘘では無い)


「へー 僕の母さんはどんな人だったんだろう」


ロイは、母アリアが病気で亡くなったと聞いていた。


「ロイ そんなことより 今日 まだ晩御飯食ってないぞ」


「あ そうだった」


そう言って立ち上がり、風呂を出ていった。



「知らないでいい 君は知りたがるから」


「代償の理は俗名死神魔法と呼ばれる。使用者には必ず何らかの代償を負うことになる。代償が命という場合も……」


___

最後まで読んでくださりありがとうございます。


文章を書くプロではないので


なるべくわかりやすいよう努めていますが


どうしても見苦しい、読み苦しい部分があると思います


その時は見捨てず、質問してくだされば全て答えます!


どうか成長の機会をお与えください


ハートとフォローをお願いします。


星欲しい!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る