第6話 陸の厄災

(雨だ 濡れてしまうな……)



  ⁂ ⁂



ロイ一行いっこうの目の前にドレイクが現れた。


出口をドレイクが塞いでいる。


「ロイ ロット後ろ下がってろ!」


(ドレイクの隣を無傷でロットが抜けられるほど出口は広くない 


こうなったら 俺が足止めして逃すしか……)


「何する気なの?」


声を震わし言った。


「いいから ロイはロットに捕まれ!」


「ロットって何?」


「はっ! お 俺の竜だ! とにかく捕まってろ」


「いいか ロイ これから言うことに反抗するな 


俺がドレイクを倒すから先に逃げろ」


「え でも」


頬を何かが伝う。


「なーに 死なんさ」


僕に笑いかけた。


でもそれはどこか、別れを惜しむ様だった。


父は嘘をついている。


そう確信した。


「待って! ラミア様助けて! 


“ラミア様 


何人たりとも言葉たがえど心よ通え 


不案内な彼の者と心通わす恩恵を


タングハーツ”」


手を結び暗誦した。


「聞いて!」


「ン ナンダ」


「殺さないで! 僕らはあなたに危害を加えない!」


「カンケイ ナイ ナワバリ アラシ コロス」


「荒らしてない! 雨宿りしてただけなの!」


「テキ カ」


「違う!」


「ナラ ウセロ」


「父さん行こ」


「え? あ そうだな」


ドレイクの直ぐ横を通るその時だった。


「オイ ウバッタナ」


「え?」


「ドラゴン ノ コドモ イキ イイ」


「おい 何て言ってるんだ?」


「ドラゴンの子ども奪ったなって……」


ロイはリュックの中に隠していたのだ。


「おい 早く返せ」


「で でも この子食べられちゃう」


「死にたいのか?」


「テキ カ」


それでもロイは、リュックの中のドラゴンの幼獣を見て迷っていた。


今にも泣きそうだった。


そのとき、ロットはおもむろに頭をリュックの中に突っ込んだ。


(この子を差し出す気なんだ)


「だめっ!」


ロットは今朝作っていたドラゴン団子をドレイクの前に投げつけた。


「ナンダ」


「た…… 食べる?」


ドレイクはそれに口をつけた。


「ウマイ コレ ナンダ」


「本当?! これ僕が作ったの!」


グァオオー


「何?」


[スチュワート家は代々“思慕神ラミア”を信仰している。故、思慕神ラミアの信仰魔法を使える。タングハーツはその一つ。]


___

まず最後まで読んでくださりありがとうございます。


整理すると、ロイの父のドラゴンはロットと言うそうです。


では、アリアとは誰の名前でしょうか。


すぐ先を読めば、わかります!!


ハートとフォローよろしくお願いします。


星欲しい!!


第7話見てね!

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